日本インシュレーション㈱に対し、環境格付に基づく融資を実施

 株式会社日本政策投資銀行(社長:室伏稔、以下「DBJ」という。)は、日本インシュレーション株式会社(代表取締役:大橋健一)に対し、環境格付融資を実施しました。

 「DBJ環境格付」は、DBJが開発したスクリーニングシステム(格付システム)により企業の環境経営度を評点化、優れた企業を選定し、得点に応じて3段階の適用金利を設定するという、「環境格付」の専門手法を導入した世界で初めての融資制度です。

 日本インシュレーション㈱(以下、当社)は、岐阜工場(岐阜県瑞穂市)、北勢工場(三重県いなべ市)で、耐火被覆材・保温断熱材の製造販売及び関連工事施工を主力とする会社です。独自の技術開発により、1966年に無石綿けい酸カルシウム(ゾノライト)製造技術を世界で初めて開発、1990年には業界に先駆けて全製品の無石綿化を完了するなど、環境にやさしい耐火被覆材の開発・普及に努めています。最近では、従来品に比べ厚さを約40%も薄くすることに成功した省資源タイプの超薄型けい酸カルシウム耐火被覆板「ニュータイカライト」を開発、現在では、珪酸カルシウム系耐火被覆材ではシェア約8割を占めるなど、その技術力・商品力には定評があります。

 当社は、2004年に、中堅企業としては初の環境配慮型経営促進事業の対象となり、本件は2度目の環境格付取得となりますが、今回の評価では、
(1)当社主要製品であるけい酸カルシウム製品についてのライフサイクルCO2算出をはじめ、研究開発段階から製品の環境影響評価作業を広範囲に実施するようになったこと
(2)環境投資について5カ年計画を定める等中長期的に環境負荷低減を着実に進め、地球温暖化対策ほかの環境パフォーマンスを向上させていること
(3)引き続き環境省「産業廃棄物広域認定制度」の認定を受け、けい酸カルシウム製品のリサイクルを積極的に進め、再生資源量を近年も着実に増加させていること
等を高く評価致しました。



 また、地球温暖化対策が世界共通の懸案事項になっている現状を踏まえ、DBJは2007年度から環境格付融資の新たなオプションとして、「環境格付利子補給制度」を創設しました。本制度は、「DBJ環境格付」を取得し、かつ、「原単位当たりCO2排出量」を5年以内に5%以上削減すると誓約した企業に対し、地球温暖化対策資金に係る貸出金利を1%優遇するものです。今回、「DBJ環境格付」を取得した同社は、上記誓約締結に同意したことから、当行は同社が行う地球温暖化対策資金に係る貸出金利を優遇しました。なお、本制度を中堅企業に適用するのは全国で初となります。

 DBJは、企業理念「金融力で未来をデザインします~私たちは創造的金融活動による課題解決で、お客さまの信頼を築き、豊かな未来を、ともに実現していきます~」に基づき、環境配慮型経営に向けたお客さまの取り組みを積極的に支援して参ります。

【お問い合わせ先】

関西支店 企画調査課 電話番号 06-4706-6455
DBJ News一覧へ戻る