(株)ディスコに対し、全国初の「環境格付」・「防災格付」同時適用による融資を実施

 株式会社日本政策投資銀行(社長:室伏稔、以下「DBJ」という。)は、株式会社ディスコ(本社:東京都大田区、代表取締役社長:関家一馬、以下「ディスコ」という。)に対し、環境格付融資および防災格付融資を全国で初めて同時に実施いたします。
また、製造業で両格付を取得する初の事例となります。

 「環境格付」および「防災格付」融資は、DBJが開発した独自の評価システムにより企業の環境経営度・防災への取り組みを評価、優れた企業を選定し、その評価に応じて融資条件を設定するという、「環境格付」・「防災格付」の専門手法を導入した世界で初めての融資制度です。

 ディスコは、「高度な切る・削る・磨く技術」に特化し、半導体や電子部品製造時に使用する切断・研削・研磨装置と精密加工ツールでトップシェアを持つメーカーです。企業理念である『DISCO VALUES』を軸とした組織経営を実践し、CSRの実現に先進的かつ積極的に取り組んでおります。

 今回の評価においては、環境格付では独自の設計・開発指標である「グリーンプロダクトガイドライン」を全製品に適用し、(1)精密加工装置は全てLCA(ライフサイクルアセスメント)※1を実施し、旧製品と比較して10%以上のCO2 削減効果がある製品を開発する等、使用段階での環境負荷へ配慮した技術開発を推進している点、(2)自社の使用済み装置を回収する仕組みを構築し、回収装置の100%再資源化を達成するための拡大生産者責任※2を果たしている点、(3)加工時に用いる純水をほぼ100%リサイクル可能とする装置「DWR1720」を開発・販売することで、販売先へも環境配慮を促す動きをしている点を高く評価しました。
防災格付では(1)「事業継続マネジメントシステムマニュアル」により全社的な対応計画を整備し、(2)本社に加え全ての主力工場で免震装置を導入、(3)東京と広島に拠点を有する特性を活かして情報システムの相互バックアップ体制を構築している、など顧客への製品安定供給維持を通じ、自社のみならず顧客の事業継続体制をもバックアップする体制を構築している点を高く評価しました。

また、ディスコは新たに「原単位当たりCO2 排出量」を5年以内に5%以上削減するという誓約をしたため、環境格付融資にあたり「環境格付利子補給制度」の適用を受けました。



 DBJは、企業理念「金融力で未来をデザインします~私たちは創造的金融活動による課題解決で、お客さまの信頼を築き、豊かな未来を、ともに実現していきます~」に基づき、環境配慮型経営及び防災体制構築に向けたお客さまの取り組みを積極的に支援してまいります。


※1 LCA(ライフサイクルアセスメント): 原材料の調達から製造、使用、廃棄に至る製品ライフサイクルの各段階において生じる環境負荷を列挙し、その影響を定量的に測定・評価するための技法。

※2 拡大生産者責任:製品が使用され、廃棄された後においても、その生産者が当該製品の適正なリサイクルや処分について一定の責任を負うという考え方。


 【お問い合わせ先】
  企業金融第1部  電話番号03-3244-1680
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