欧州高速鉄道路線PPP・コンセッション案件に対する投資持分を取得

 株式会社日本政策投資銀行(代表取締役社長:橋本徹、以下「DBJ」という。)は、欧州・北米地域において道路・鉄道・公共施設等のPPPプロジェクトに特化した長期保有目的のインフラ投資家であるMeridiam Infrastructureから、同社との投資パートナーシップに基づき、欧州運輸セクターにおける最大規模の高速鉄道路線PPP・コンセッション事業に対する投資持分を一部取得しました(当行投資額:約90億円)。

 本プロジェクトは、トゥール、ボルドー間(約300km)の高速鉄道専用路線をコンセッション方式(コンセッション期間50年間)により新設するものです。この路線は、EUにおける欧州横断運輸ネットワーク(Trans-European Transport Network : TEN-T)構想における重要な路線の一部を構成しており、フランス政府およびEUにとって政策的意義の高い案件として同国政府や公的機関による手厚いサポートを受けています。総事業費は約1兆1,200億円で、2017年に予定されているプロジェクト完成後は、長期安定的なインカムゲインが期待できます。

 昨今、インフラ投資は世界的に注目されており、日本においても、公共部門の厳しい財政状態を反映して民間投資の誘導が急務となる中、PFI法が改正されコンセッションスキームの導入が進められています。また、日本再興戦略においても、「公共施設等運営権等の民間開放(PPP/PFIの活用拡大)」としてコンセッションの導入推進が掲げられており、今後10年間で12兆円規模のPPP/PFI活用が空港、道路、上下水道等の分野で検討される見込みです。さらに、インフラ投資は海外の年金基金等では有力な運用手法となっており、わが国の年金基金や機関投資家の間でも投資対象として関心が高まっています。

 DBJは、培ってきたインフラ分野における投融資のノウハウやリスク評価手法等を活かして、コンセッションをはじめとする海外の先進的なインフラ・プロジェクトに対して、引き続き積極的に投融資を実施していく計画です。また、投融資を通じて得られたさまざまなノウハウを国内のコンセッション案件等に活用することで日本経済の活性化に貢献するとともに、国内外の優良な資産運用機会を年金基金や金融機関等の本邦投資家と分かち合うことで、年金資産等の投資家運用ニーズにも対応してまいります。

 DBJは、企業理念「金融力で未来をデザインします~私たちは創造的金融活動による課題解決でお客様の信頼を築き、豊かな未来を、ともに実現していきます~」に基づき、今後ともインフラ投資に関する取り組みを積極的に行ってまいります。


【お問い合わせ先】
 ストラクチャードファイナンス部 電話番号03-3244-1590
DBJ News一覧へ戻る