「我が国のブルーカーボン事業の可能性調査 」を発行

 株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」という。)及び株式会社日本経済研究所は、このたび「我が国のブルーカーボン事業の可能性調査」と題した調査レポートを発行しました。

  近年、脱炭素・生物多様性の潮流が高まり、企業においてはTCFD(気候関連財務情報の開示)、TNFD(自然関連財務情報の開示)への対応が求められています。四方を海に囲まれる海洋国家である日本においては、脱炭素・海洋の生物多様性回復の双方の価値を持つ、海草や海藻等のブルーカーボン生態系のポテンシャルが注目されており、藻場造成等の取組を一層拡大していくことが期待されています。

 本レポートでは、ブルーカーボン生態系について、その概要および脱炭素・生物多様性保全の両面における意義を整理するとともに、国内外におけるカーボン・クレジット制度を中心としたブルーカーボンの市場動向を整理しました。さらに、ブルーカーボン事業に取り組む企業や有識者へのヒアリングに基づき、持続可能な海洋保全活動に向けた提言を行っています。

 レポート要旨は以下の通りです。

1.ブルーカーボン生態系は、CO₂を長期間にわたり貯留する機能に加え、水産資源の育成や生態系回復等の多面的な価値を有する自然資本として、重要性が高まっている。
2.ブルーカーボン生態系のうち、海藻藻場については、国際的に統一されたCO₂吸収量算定方法が存在しなかったが、日本は世界に先駆けて算定方法を国際機関に報告、国連の温室効果ガスインベントリへの反映を開始している。
3.我が国では2020年よりJブルークレジット制度が開始され、ブルーカーボンによるCO₂吸収量のクレジット化が進められているものの、現時点では発行量が限定的であり、主として地域貢献等を目的とした活用が中心。我が国では2020年よりJブルークレジット制度が開始され、ブルーカーボンによるCO₂吸収量のクレジット化が進められているものの、現時点では発行量が限定的であり、主として地域貢献等を目的とした活用が中心。
4.瀬戸内海においては、過去の水質汚染や砂利の採取等による海域環境の変化等を背景に藻場面積が大きく減少、漁獲量も減少しており、藻場回復の取組を継続的かつ面的に拡大していくことが求められる。
5.藻場造成によるCO₂吸収量に加え、漁獲量の増加、水質浄化、生物多様性の回復等の環境価値・経済価値を定量的に評価し、企業からの投資を呼び込んでいく仕組みを作ることが、持続可能な海洋保全活動の促進に向けた重要な鍵。

 当レポートの詳細は、DBJ ウェブサイト「調査研究レポート」に掲載していますのでご参照ください。

 DBJは、企業理念「金融力で未来をデザインします~金融フロンティアの弛まぬ開拓を通じて、お客様及び社会の課題を解決し、日本と世界の持続的発展を実現します~」に基づき、今後とも地域に役立つ情報発信を積極的に行ってまいります。



【お問い合わせ先】
四国支店 企画調査課 電話番号 087-861-6676