旭化成(株)のリチウムイオン電池用セパレータ事業の北米投資に向けた出資について
-サプライチェーンの強靱化に向けて、旭化成(株)の事業拡大を支援 -

 株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」という。)は、旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、以下「旭化成」という。)よりリチウムイオン電池(以下「LiB」)用湿式セパレータ「ハイポア™」事業を承継した旭化成の子会社(以下「旭化成バッテリーセパレータ(株)」)に対し、優先株式引受による出資を実行いたしました。

 旭化成は『中期経営計画2024 ~Be a Trailblazer~』において蓄エネルギー関連事業をグループの次の成長を牽引する10のGrowth Gearsの一つとして位置付けています。その中核事業であるLiB用湿式セパレータ「ハイポア™」は、40年を超える事業の歴史を土台に技術革新をリードし、民生用電子機器用途から車載用途に販売を拡大してきました。

 車載用LiBは、世界的なカーボンニュートラルのトレンドを背景に需要が増大しています。特に北米においては、インフレ抑制法(IRA)の施行などにより、車載用途向け湿式セパレータの急速な需要拡大および域内における新たなサプライチェーンの構築が見込まれています。かかる中、旭化成は、2024年4月にカナダ・オンタリオ州に製造拠点を新設することを決定し、2024年10月に旭化成バッテリーセパレータ(株)を発足しました。

 DBJは、旭化成によるかかる取り組みが、同社の競争力強化に加え、我が国の重要物資であるLiBの供給力強化に資することから、「特定投資業務(注1)」の一環である「DBJ サプライチェーン強靱化・インフラ高度化ファンド(注2)」を活用し、旭化成バッテリーセパレータ(株)に対し、優先株式引受による出資を実行しました。

 DBJは、今後も「特定投資業務」を通じた成長資金に係る市場の発展や地域経済の活性化、競争力強化に向けたお客様の取り組みを積極的にサポートしてまいります。

(注1)民間による成長資金の供給の促進並びに地域経済の活性化及び我が国企業の競争力の強化を図るため、国からの一部出資(産投出資)を活用して、成長資金を時限的・集中的に供給する業務です。

(注2)「特定投資業務」において、重要物資の安定供給確保等のサプライチェーン強靱化やデジタル技術の活用による物流をはじめとするインフラの強靱化・高度化を推進するため設置した重点投資分野です



【お問い合わせ先】
企業金融第1部 電話番号 03-3244-1680

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