No.367 原油高、円安は経常収支の赤字をもたらすか

財やサービスの輸出入差額や、対外資産から得た収益などを総合的に示す経常収支は、原燃料価格の上昇を受けた貿易赤字の拡大によって黒字が急速に縮小しており、14年以来の赤字に陥る可能性が出ています。経常赤字は所得の海外流出を意味し、定着した場合には国内資金不足を補う投資資金の流入や国債の安定消化が課題となります。こうした問題意識から、本稿では、原油高、円安による経常赤字の可能性や、経常収支の長期シナリオのほか、円安と経常収支悪化の関係について整理します。

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