温泉を活用したウェルネスツーリズム振興と観光まちづくり~世界遺産の温泉保養都市 フランス・ヴィシーの取り組みを中心に~

 

 近年、コロナ禍の経験等も踏まえた健康的な生活に対する価値観の高まりから、健康・ウェルビーイングの維持・向上を目的とする「ウェルネスツーリズム」への注目が世界的に高まっている。そうした中、大分県別府市をはじめとする日本の温泉地においても、湯治に代表されるウェルネスに根差した地域文化を有効活用し、長期滞在型のウェルネスサービスを提供することで、高付加価値の新たな産業を創出しようとする取り組みが進められている。
こうした状況を踏まえ、本レポートでは、温泉等をウェルネスツーリズム振興の中核に位置づけ、官民連携による観光まちづくりを推進しているフランスの3都市について、2021年に「ヨーロッパの大温泉保養都市群」として世界遺産登録されたヴィシーの取り組みを中心に事例調査を行い、そこから得られた示唆についてとりまとめた。