日本電気(株)に対するハイブリッドファイナンスを実施-「競争力強化ファンド」を通じた取り組み-

 株式会社日本政策投資銀行(代表取締役社長:橋本徹、以下「DBJ」という。)は、企業の皆様が保持する潜在能力を、新たな事業フロンティアの開拓や戦略的連携・オープンイノベーションの推進等を通じて事業化し、成長に繋げる取り組みを後押しすべく、メザニンローンや優先株等のリスクマネーの供給を行っていく「競争力強化ファンド」を設立し、運用を開始しております。

 今般、DBJは、日本電気株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:遠藤信博、以下「NEC」という。)との間で、NECの取引金融機関とともにハイブリッドファイナンス(注1)に係る契約を締結し、「競争力強化ファンド」を通じて、資本性資金の供給を行ってまいります。

 日本を代表する電気機器/ITソリューションサービス事業者の一つであるNECは、平成25年度から3カ年にわたる中期経営計画を新たに策定し、本日発表を行ったところです。

 NECは、継続的な構造改革を実施しつつ、独自の強みを有するネットワーク関連技術・サービスを中心とするソリューション/サービスモデル(社会ソリューション事業)への事業転換を強力に推し進めています。本中期経営計画においても、NECが技術的にも先行する「SDN(注2)」等のソリューションサービス、蓄電システム等のスマートエネルギー分野などを成長分野と位置付けています。こうした成長分野において、戦略的投資、経営資源の集中、および積極的なグローバル展開を進めることを通じ、さらに強固な経営基盤の確立を図ることとしています。

 DBJは、本中期経営計画の実現を支援すべく、「競争力強化ファンド」を活用して本件に取り組むこととしました。本ハイブリッドファイナンスは、斯かるNECの注力分野での戦略的投資や開発投資等の成長資金等に活用されます。

 DBJは、今後とも「競争力強化ファンド」を通じたリスクマネー供給に加え、企業の皆様のご要望に応じて、企業間の戦略的連携(異業種間連携を含む)等のためのアドバイザリー機能のご提供、別途開設した「大手町イノベーションハブ」の活用等も行い、オープンイノベーションの推進もサポートしてまいります。


(注1)「ハイブリッドファイナンス」:資本と負債の中間的な性質を有する資金調達手法であり、格付機関から一定の資本性を認められることが期待できるなど、財務構成比率を改善し、財務の安定性を高めるメリットがある。メザニンファイナンスの一種であり、劣後ローン、劣後債、優先出資証券、優先株式等の形態で行われる。
(注2)「SDN」:Software Defined Networkの略。ネットワーク機器が担っていた機能を、コントローラー(ソフトウェア)によって一元的な(遠隔から)管理を可能とする技術的枠組み(および、それを実現する製品群)。


 【お問い合わせ先】
 経営企画部 広報・CSR室 電話番号03-3244-1180

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