福岡空港コンセッション事業での貢献

国内最大規模の空港コンセッション事業である「福岡空港特定運営事業等」に関して、事業主体である福岡国際空港(株)(以下「FIAC」)に対して、DBJはみずほ銀行と共にマンデーテッドリードアレンジャー(主幹事)として、リードアレンジャーとしての西日本シティ銀行及び福岡銀行など地元金融機関を含む計12の金融機関と総額約1,700億円のプロジェクトファイナンスを2018年10月に組成しました。

福岡空港コンセッション事業に関しては、複数の企業グループによる入札手続きを経て、地元企業等が出資する 福岡エアポートホールディングス(株)を代表企業として、西日本鉄道(株)、三菱商事(株)、チャンギ・エアポート・インターナショナル及び九州電力(株)から構成されるコン ソーシアムが2018年5月に優先交渉権を獲得し、運営主体として設立されたFIACが2019年4月より空港運営事業を開始しています。

DBJ、みずほ銀行、西日本シティ銀行、福岡銀行の4行は、コンソーシアムに対して入札段階よりサポートを行っており、優先交渉権獲得にも大きな貢献を果たすと共に、本件ファイナンスの組成に尽力しました。本件ファイナンスは、初の国管理空港のコンセッション事業に対するプロジェクトファイナンス、かつ国内最大級の規模という難易度の高いものでしたが、これまでDBJが培ったノウハウを活かし、事業性に即した弾力的かつ高度なファイナンススキームを構築することで、大規模資金調達の取りまとめに貢献しました。

福岡空港は、今般のコンセッションにより、九州及びアジアを代表する企業が一体となり、各社の知見・ネットワークを活かした空港運営が行われることで、東アジアトップクラスの国際空港へと成長していくことが期待されます。DBJは、引き続き空港をはじめとした基幹交通インフラの強化や維持を通じた交通ネットワークの高度化による交流人口の増加、ひいては日本経済の健全な発展に貢献していきます。

30年後の福岡空港の将来イメージ

国際線空港地区

国内線空港地区

職員からのコメント

東アジアトップクラスの国際空港への成長支援

日本の西の玄関口である福岡空港は、5,000km圏の人口・経済圏規模に鑑みて非常に高いポテンシャルを有して います。福岡空港の運営権を獲得したコンソーシアムは、地元企業の強い熱意に加え、地元以外のスポンサーの国内外の空港運営の知見・ネットワークを存分に活用することで、ポテンシャルを最大限発揮し、地元・国内外の総力を結集して東アジアトップクラスの空港を目指しています。

一方で、そうした地元・国内外のスポンサー陣との間でファイナンススキームを取りまとめるため、金融機関が参加しやすいスキームを構築しつつ、コンソーシアムの熱意に賛同する金融機関として優先交渉権獲得に貢献でき、かつ運営開始後も安定的な事業運営をサポートできるようなスキームを組成することに尽力しました。DBJ行内の横断的なチーム編成により、これまで培ってきたノウハウを活かし調整に尽力したことで、国内外のスポンサーの理解を得られることができ、また、地元金融機関の協力もあり、地元との調整も円滑に進めることができたのではないかと感じています。福岡空港が東アジアトップクラスの国際空港へと成長していくことに対するサポートは大変大きな地域貢献であり、その一翼を担えたことは大きなやりがいとなりました。