Turkish Airlinesに対する世界初の円建てEETCへの取り組みについて

 株式会社日本政策投資銀行(代表取締役社長:柳正憲、以下「DBJ」という。)は、今般、円建てとしては世界初となるTurkish Airlines (本社:イスタンブール、以下「当社」という。)向けEETC(Enhanced Equipment Trust Certificate)の組成に際して、Liquidity Providerとして流動性補完を行うとともにABL(アセットバックローン)の提供を行いました。

 EETCは、主に米国の資本市場において航空会社の機体購入資金の調達手法として発行されている証券化商品です。EETCは、流動性補完や複数のトランシェの導入等のストラクチャーの工夫により、航空会社自身よりも高い格付の受益証券の発行が可能となることから、幅広い投資家層からの資金調達が可能となります。

 DBJは、日本の資本市場において発行された世界初の円建てEETCにおいて、流動性補完の提供をLiquidity Providerとして行い、また担保による回収の順位が劣後するなど相対的にリスクの高いトランシェへのローン提供(メザニン)を行い、EETCの発行を支援しました。相対的にリスクの高いトランシェへのローン提供は、相対的にリスクの低い上位トランシェに投資家を呼び込むことを企図したものであり、本件は、成長資金市場の創造・発展をより一層加速するための自主的取り組みとして創設した「成長協創ファシリティ」の対象案件となります。なお、本件では、みずほ証券株式会社およびDBJ証券株式会社を通じて、日本国内の投資家に対し、EETCの販売が行われました。

 当社は、世界最大規模のネットワークを誇るトルコ共和国のナショナルフラッグキャリアであり、世界的に伸長する航空需要にあわせさらなる機材調達を計画していることから、資金調達手法の多様化を進める目的で本件EETCの発行を日本の資本市場で行ったものです。EETCの発行資金は当社が平成27年9月から11月に引き渡しを受けるエアバス製A321-200型航空機3機の購入資金に充当される予定です。

 DBJは、企業理念「金融力で未来をデザインします~私たちは創造的金融活動による課題解決でお客様の信頼を築き、豊かな未来を、ともに実現していきます~」に基づき、今後とも、日本の金融市場と世界の航空機ファイナンス市場の橋渡し役となるべく、航空機ファイナンス分野の活動を強化してまいります。


【お問い合わせ先】
 企業金融第4部 電話番号03-6311-8482
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