革新的な心不全モニタリング向け医療機器を開発するReThink Medical, Inc.に対する投資を実行

 株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」という。)は、米国シリコンバレーの先端医療機器ベンチャーキャピタルであるEmergent Medical Partners(以下、「EMP」という。)などと共に、革新的な心不全モニタリング向け医療機器を開発するReThink Medical, Inc.(以下、「ReThink」という。)が発行するConvertible Promissory Notes*を取得しました。

 ReThinkは、米国カリフォルニア州に拠点を有し、心不全の増悪を予期及び防止する医療機器を開発するスタートアップです。心不全は、なんらかの心臓機能障害が発生した結果、呼吸困難・倦怠感や浮腫が出現し、それに伴い運動耐容能が低下する疾患**であり、結果として入院や治療行為に繋がります。日本を含めた世界的な高齢化に伴い、心不全モニタリングに対する医療的なニーズが高まっており、特に、身体を傷つけることなく遠隔モニタリングが可能な医療機器に対するニーズも高まっています。

 Rethinkの開発する医療機器は、6種類のバイタル指標を計測するハードウェアと、計測した指標から心不全の憎悪の予兆を察知する機械学習アルゴリズムを有するものです。本件はこうした機器開発加速のため、DBJ、EMPなどが資金拠出を行うものです。

 DBJは現在、ヘルスケア分野のイノベーションを活性化するため、医薬品、医療機器およびデジタルヘルスなどの分野での事業開発を支援しています。こうした動きを推進する方策の一つとして、2014年のEMPに対するファンド出資以来、現地のネットワーク構築を行いながら、日系企業を投融資及びアドバイザリー業務などの面で支援しています。

 DBJ は、企業理念「金融力で未来をデザインします~金融フロンティアの弛まぬ開拓を通じて、お客様及び社会の課題を解決し、日本と世界の持続的発展を実現します~」に基づき、本件を通じて得られる知見を企業に還元し、医薬品メーカーの新たな価値創造に向けた取り組みを支援してまいります。

*Convertible Promissory Notes: 新株予約権付転換社債
**参考:日本循環器学会/ 日本心不全学会合同ガイドライン
 「急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)」

【お問い合わせ先】
     企業金融第6部 ヘルスケア室 電話番号 03-3244-1730
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