(株)ツバキ・ナカシマに対する劣後特約付シンジケートローンの組成について
-「特定投資業務」を活用し、セラミックボールや医療機器等への戦略投資を通じたコロナ禍での成長を支援-

 株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」という。)は、株式会社ツバキ・ナカシマ(本社:奈良県葛城市、取締役兼代表執行役社長CEO:廣田浩治、以下「当社」という。)、株式会社りそな銀行、株式会社中国銀行、株式会社南都銀行、第一生命保険株式会社、富国生命保険相互会社、株式会社関西みらい銀行、株式会社みなと銀行および株式会社八十二銀行との間で、劣後特約付シンジケートローン(以下「本件調達」という。)(注1)の組成を決定いたしました。

 当社は、ベアリング等に使用される精密ボール等の製造販売をグローバルに展開する、奈良県本拠の事業会社です。2021年5月14日付で発表した中期経営計画に基づき、世界11ヶ国、19工場に広がる高度な生産ノウハウ等の経営資源を有効に活用し、より高水準なモノづくりを推進していくことを目指しています。

 当社は、今般の資金調達を通じて、電気自動車向けや風力発電等に用いるセラミック製精密ボールおよび医療機器向けプラスチック製品という新分野への展開を加速することに加え、タイ・インドネシア・インドなどの成長市場への取り組み、グローバルな生産拠点の最適化を進めることを企図しています。当社は、モノづくり企業として「安全・品質・環境」を経営の最優先とし、社会や地域とともに自然と調和を図りながら事業活動を推進しており、今後の脱炭素社会の実現へ向けた電気自動車、風力発電等に不可欠な部品供給を促進するとともに、コロナ禍や高齢化を受けた高品質なヘルスケアニーズに対応した医療向け製品等のグローバル生産を加速させることとなります。

 DBJは、当社の戦略的投資を通じた経営の革新が、コロナ禍からの迅速かつ着実な回復・成長に寄与し、ひいては地域活性化に貢献する取り組みであり、ポストコロナ時代の経済社会全体の活力向上につながるものと考えております。このような意義を踏まえ、今般当社が実施する劣後特約付シンジケートローンによる資金調達を、「特定投資業務(注2)」の一類型として設置した「新型コロナリバイバル成長基盤強化ファンド(注3)」を活用し、りそな銀行を中心とした民間金融機関と協調して支援を行うこととしました。

 DBJは、特定投資業務の「新型コロナリバイバル成長基盤強化ファンド」を活用し、新型コロナウイルス感染症による影響を受けた企業の迅速かつ着実な回復・成長を支援してまいります。

 (注1)劣後特約付ローン...資本と負債の中間的な性質を有するファイナンス手法。メザニンファイナンスの一種であり、格付機関から一定の資本性を認められることが期待できるなど、株式の希薄化なしに財務構成比率を改善し、財務の安定性を高めるメリットがあります。

 (注2)民間による成長資金の供給の促進並びに地域経済の活性化および我が国企業の競争力の強化を図るため、国からの一部出資(産投出資)を活用して、成長資金を時限的・集中的に供給する業務です。

 (注3)「特定投資業務」について、新型コロナウイルス感染症による影響を受けながらも新事業開拓や異分野連携等を行う企業の迅速かつ着実な回復・成長を支援するため設置した資金枠です。



【お問い合わせ先】
   関西支店 エクイティファイナンスチーム 電話番号 06-4706-6455

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