株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」という。)は、安田倉庫株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長兼執行役員:藤井信行、以下「当社」という。)との間で、当社取引金融機関と共に、シンジケーション方式にてハイブリッドファイナンス(注1、以下「本ローン」という。)による融資契約を締結致しました。
本ローンは、第三者評価機関である株式会社日本格付研究所(以下「JCR」という。)から、資本性「高・75%」の認定を受けております。また、本ローンは「ソーシャルローン原則(注2)」及び「ソーシャルボンドガイドライン(注3)」に準拠し、社会的課題の解決・緩和に資する事業を資金使途とするソーシャルローンとして、第三者評価機関であるJCRから「JCRソーシャルローン評価」の最上位評価を取得しています。
当社は、長年、知見・ノウハウが必要な医薬品や精密機器等の取扱いに従事している総合物流業者です。本件は、医療品の洗浄や修理等医療品保管特有のサービスを提供する「東京メディカルロジスティクスセンター」建設資金等の成長資金を供給するものです。当該施設は、都心や羽田空港からのアクセスも良く、都内や全国各地へ必要な医療品を円滑に供給します。DBJはかかる取り組みが、当社のメディカル物流事業の競争力強化に資することに加え、我が国の医療品・医療機器のサプライチェーン高度化に寄与するものであると評価し、「特定投資業務(注4)」の一類型である「DBJイノベーション・ライフサイエンスファンド(注5)」により支援することといたしました。
DBJは、今後とも「特定投資業務」を通じた成長資金に係る市場の発展や地域経済の活性化、競争力強化に向けたお客様の取り組みを積極的にサポートしてまいります。
(注1)資本と負債の中間的な性質を有する資金調達手法で、格付機関から一定の資本性を認められることが期待できるなど、財務構成比率を改善し、財務の安定性を高めるメリットがあります。メザニンファイナンスの一種であり、劣後ローン、劣後債、優先出資証券、優先株式等の形態で行われます。
(注2)英Loan Market Association(LMA)、香港に本部を置くアジア太平洋地域業界団体Asia Pacific Loan Market Association(APLMA)、米Loan Syndications and Trading Association(LSTA)が、2021 年4 月発行した社会プロジェクトに使途を限定する融資の国際ガイドライン。
(注3)金融庁がソーシャルボンドの普及を図ることを目的として、国際資本市場協会(ICMA)により2021年6月に公表された「ソーシャルボンド原則」との整合性に配慮して2021年10月に策定したガイドライン。
(注4)民間による成長資金の供給の促進並びに地域経済の活性化及び我が国企業の競争力の強化を図るため、国からの一部出資(産投出資)を活用して、成長資金を時限的・集中的に供給する業務。
(注5)「特定投資業務」において、Society5.0の世界に先駆けた実現やイノベーションエコシステムの構築、ライフサイエンス産業の競争力強化に向けた取り組みを推進するため設置した資金枠。
お問合せ先
日本政策投資銀行 企業金融第3部
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