(株)JERAに対し、トランジション・リンク・ローンを実行-(株)JERA初のトランジション・リンク・ローン実行-

 株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」という。)は、株式会社JERA(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小野田聡、以下「当社」という。)に対し、トランジション・リンク・ローン(注1)を実行しました。

 当社は、国内外の事業から排出されるCO2をゼロとする「JERAゼロエミッション2050」の実現に向けて、「JERAゼロエミッション2050 日本版ロードマップ」を策定しています。また、「JERA環境コミット2030」として、2030年度までに国全体の火力発電からのCO2排出原単位と比べて20%減とすること、さらに「JERA環境コミット2035」として、2035年度までに国内事業からのCO2排出量を2013年度比で60%以上削減することを目指しています。
 当社は、安定供給を確保しながら、中長期的に脱炭素化を実現していくため、再生可能エネルギーと低炭素火力を組み合わせることで、クリーンエネルギーの供給基盤構築を目指しています。国内火力事業では、非効率石炭火力の全台停廃止や高効率火力へのアンモニア・水素混焼等に取り組み、CO2排出量の削減を実現していく方針です。

 本ローンは、当社のトランジション戦略と整合したサステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(SPT)を設定して貸出条件等と連動させることで、当社にトランジション戦略の実現に対するインセンティブを与え、社会における脱炭素化・低炭素化を促進させることを目的としています。

 本ローンの実行にあたり、当社は、既存のトランジション・ボンド・フレームワークをトランジション・リンク・ローン等にも対応するよう更新しましたが、DBJは、トランジション・ストラクチャリング・エージェントとして、当該更新を支援しました。なお、当該フレームワークに係る各種規準への適当性については、第三者評価機関であるDNVビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社より評価を受けております(注2)。

 DBJ は、企業理念「金融力で未来をデザインします~金融フロンティアの弛まぬ開拓を通じて、お客様及び社会の課題を解決し、日本と世界の持続的発展を実現します~」に基づき、サステナビリティ経営の実現に向けたお客様の取り組みを積極的に支援してまいります。

(注1)トランジション・リンク・ローンとは、パリ協定が目指す脱炭素社会の実現に向け、長期的な移行(トランジション)戦略に則った温室効果ガス削減に取り組んでいる企業を支援することを目的とした融資の枠組みであるトランジション・ロ-ンにおいて、事前に設定した SPT のベンチマークに対する借り手のパフォーマンスと貸出条件等を連動させるものです。
(注2)詳細はDNVビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社のウェブサイトをご参照ください。


【お問い合わせ先】
企業金融第5部 電話番号 03-3244-1620

DBJ News一覧へ戻る