(株)白謙蒲鉾店に対し、「DBJ BCM格付」に基づく融資を実施-最高ランクの格付を継続取得-

 株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」という。)は、株式会社白謙蒲鉾店(本社:宮城県石巻市、代表取締役社長:白出哲弥、以下「当社」という。)に対し、「DBJ BCM格付」に基づく融資を実施しました。

 「DBJ BCM格付」融資は、DBJが開発した独自の評価システムにより、防災および事業継続への取り組みが優れた企業を評価・選定し、その評価に応じて融資条件を設定するという、「BCM格付」の専門手法を導入した世界で初めての融資メニューです。

 当社は、笹かまぼこを中心とするかまぼこ製品の製造・販売を行う水産加工事業者です。素材の品質に徹底してこだわった当社の製品は、県内外で根強い人気があり、高い評価を得ています。東日本大震災での工場被災を契機に事業継続への取り組みを強化し、2015年に「DBJ BCM格付」を取得して以来、3度目の最高ランク格付取得となります。
 当社は、「食品の安全性」を事業継続上の欠かせない要素として位置づけ、公的機関による放射性測定を自主的に行い、科学データを裏付けとした品質マネジメントを行っております。あらゆる危機事象に備えたリスクマネジメントを不断に行い、安全と高品質に徹底したかまぼこ製品の提供を通じて、東北産の食品の安全性と品質向上を目指しております。

 今回の格付では、以下の点を高く評価しました。

(1) 社是「お客様の『満足』のために」や過去の被災経験を踏まえ、経営層自ら取引先と事業継続に関する協議を行う等強いトップコミットメントを発揮しているとともに、意思決定者の不在を想定しながら自然災害や食品事故等多様な教育・演習を高頻度で実施し従業員の自律的な判断を促すなど、「自分ごと」として防災・事業継続に取り組む組織風土が醸成されており経営層と従業員が一丸となった高度なBCMSを確立している点
(2) 製造工程ごとかつ危機事象ごとに各部署で精緻な事業影響度分析を行ったうえでボトルネックの解消に継続的に取り組んでいることに加え、長きに亘りBCMSを展開し続けた結果、近時では斯かる取り組みに留まらず気候変動などの新たな危機事象への対応も想定するに至り、中期経営計画の中でその設備投資等の計画も織り込みながら対策に着手している点
(3) 平時より調達先との間で事業継続に関する取り組み状況や多岐にわたるリスク情報を共有・調査し、それらを踏まえて代替生産先の選定や在庫量の調整を取引先に依頼しているほか、日頃のコミュニケーションにより経営者同士で強固な協力関係を構築するなど、事業継続マネジメント強化の観点からサプライチェーン対策に尽力している点

 その結果、当社は「防災及び事業継続への取り組みが特に優れている」という格付を取得しました。

 DBJは、企業理念「金融力で未来をデザインします~金融フロンティアの弛まぬ開拓を通じて、お客様及び社会の課題を解決し、日本と世界の持続的発展を実現します~」に基づき、有事における事業継続の推進に向けたお客様の取り組みを積極的に支援してまいります。



【お問い合わせ先】
東北支店 電話番号 022-227-8181

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