太平洋セメント(株)に対し、「DBJ環境格付」に基づく融資を実施-昨年度の本邦セメント業界初のトランジション・ファイナンス実施に続き、環境格付融資を実行(8回連続の最高ランク)-

 株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」という。)は、太平洋セメント株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:不死原正文、以下「当社」という。)に対し、「DBJ環境格付」に基づく融資を実施しました。

 「DBJ環境格付」融資は、DBJが開発したスクリーニングシステム(格付システム)により企業の環境経営度を評点化し、優れた企業を選定するという世界で初めての融資メニューです。

 当社は、「持続可能な地球の未来を拓く先導役をめざし、経済の発展のみならず、環境への配慮、社会への貢献とも調和した事業活動を行います。」という経営理念のもと、廃棄物や副産物の有効利用による環境負荷低減、および循環経済の形成への貢献に取り組んでいます。また、2050年においてサプライチェーン全体としてのカーボンニュートラルの実現を目標に掲げてCO₂の分離回収や再利用に関する技術開発などの取り組みを進めています。

 今回の格付では、以下の点を高く評価しました。

(1) 社長を委員長とする部門横断的なサステナビリティ経営委員会中心に各種専門員会を設置し、経営戦略と一体化した全社的なサステナビリティテーマに対する検討体制を有し、脱炭素領域においても、傘下ワーキンググループ等にて戦略・目標の立案からファイナンス面、工場レベルでの導入施策まで幅広い議論・検討を行う体制を構築している点
(2) 既に策定済みである「カーボンニュートラル戦略2050」や、定期的に見直しを実施されるマテリアリティを軸に、「2050年ビジョン」および次期中期経営計画についても目下策定中であり、中長期的な視点からのバックキャスティングを軸とした、一貫性あるサステナビリティ経営の推進を図らんとしている点
(3) 循環経済形成のキープレイヤーとして、多様な廃棄物・副産物のセメント原燃料としての利活用を進めることで事業を通じたカーボンニュートラル社会の実現に寄与するほか、革新的技術(製造プロセスにおける効率的なCO₂回収を可能とするC2SPキルン等)の開発を進める等、循環経済とカーボンニュートラルの両立を実現するための様々な取組みを推進している点

 その結果、当社は昨年度の本邦セメント業界初のトランジション・ファイナンス実施をはさみ、今回「DBJ環境格付」融資において、8回連続となる「環境への配慮に対する取り組みが特に先進的」という最高ランクの格付を取得しました。

 DBJは、企業理念「金融力で未来をデザインします~金融フロンティアの弛まぬ開拓を通じて、お客様及び社会の課題を解決し、日本と世界の持続的発展を実現します~」に基づき、環境配慮型経営に向けたお客様の取り組みを積極的に支援してまいります。



【お問い合わせ先】
企業金融第1部 電話番号 03-3244-1680

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