旭化成(株)のリチウムイオン電池用セパレータ事業の北米投資に向けた出資について-サプライチェーンの強靱化に向けて、旭化成(株)の事業拡大を支援-

 株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」という。)は、旭化成株式会社(本社:東京都千代田区、以下「旭化成」という。)よりリチウムイオン電池(以下「LiB」)用セパレータ「ハイポア™」事業を承継する旭化成の子会社(以下「旭化成バッテリーセパレータ(株)」(2024年10月発足予定))が発行する優先株式の引受を通じて、280億円を出資する方針を決定しました。

 旭化成は『中期経営計画2024 ~Be a Trailblazer~』において蓄エネルギー関連事業をグループの次の成長を牽引する10のGrowth Gearsの一つとして位置付けています。その中核事業であるLiB用セパレータ「ハイポア™」(湿式膜)は、40年を超える事業の歴史を土台に技術革新をリードし、民生用電子機器用途から車載用途に販売を拡大してきました。

 車載用LiBは、世界的なカーボンニュートラルのトレンドを背景に需要が増大しています。特に北米においては、インフレ抑制法(IRA)の施行などにより、車載用途向け湿式セパレータの急速な需要拡大が見込まれています。かかる中、旭化成は、2024年2月に「ハイポア™」事業の分社化を決定するとともに、今般新たに北米に製造拠点を新設することを決定しました。

 DBJは、旭化成による北米でのLiB用セパレータの製造拠点新設等が、同社の競争力強化に加え、我が国の重要物資であるLiBの部材の供給力強化に資することから、旭化成バッテリーセパレータ(株)に対し優先株式引受による出資を行う方針を決定しました。

 DBJは、企業理念「金融力で未来をデザインします~金融フロンティアの弛まぬ開拓を通じて、お客様及び社会の課題を解決し、日本と世界の持続的発展を実現します~」に基づき、今後とも競争力強化やサプライチェーンの強靱化に向けたお客様の取り組みを積極的にサポートしてまいります。



【お問い合わせ先】
企業金融第1部 電話番号 03-3244-1680

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