株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」という。)は、FICT株式会社(本社:長野県長野市、代表取締役社長:雨宮 隆久、以下「FICT」という。)の買収を目的としてMBKパートナーズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:池田大輔)が直接又は間接的に管理、運営等を行うファンド(以下「MBKP」という。)主導で設立されたコンソーシアム(以下、「当コンソーシアム」という。)に対し、劣後ローンを実行しました。
FICTは、富士通株式会社のプリント基板事業を起源とし、現在は「高多層基板」、「半導体関連基板」、「高精度加工」という3つの事業を軸に、スーパーコンピュータから社会インフラ装置、半導体関連装置に至るまで、様々な高多層・高密度基板で世界をリードするプリント基板メーカーです。
当コンソーシアムは、日本を含む東アジア地域を拠点に活動するアジア最大級のプライベート・エクイティ・ファームであるMBKP主導の元、半導体検査及び測定領域においてグローバル市場のリーディングプレーヤーであるFormFactor, Inc.(本社:米国カリフォルニア州、CEO:Michael D. Slessor、以下「FormFactor」という。)がマイノリティー出資を行い組成されました。MBKPはFormFactorとのパートナーシップを構築し、MBKPが有するバリューアップ経験を活用しながら、FICTのさらなる企業価値向上を企図して、本件買収を行いました。
DBJは、かかる取り組みが、FICTの競争力強化や地域の自立的発展に寄与することに加え、我が国の重要物資である半導体等の供給力強化に資するものと評価し、「特定投資業務(注1)」のうち「DBJ サプライチェーン強靱化・インフラ高度化ファンド(注2)」を活用し、当コンソーシアムに対する劣後ローンを実行しました。
DBJは、今後とも「特定投資業務」を通じた成長資金に係る市場の発展や地域経済の活性化、競争力強化に向けたお客様の取り組みを積極的にサポートしてまいります。
(注1)民間による成長資金の供給の促進並びに地域経済の活性化及び我が国企業の競争力の強化を図るため、国からの一部出資(産投出資)を活用して、成長資金を時限的・集中的に供給する業務です。
(注2)「特定投資業務」において、重要物資の安定供給確保等のサプライチェーン強靱化やデジタル技術の活用による物流をはじめとするインフラの強靱化・高度化を推進するため設置した重点投資分野です。
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企業投資第1部 電話番号 03-3244-1629