Infinium Holdings,Inc.への出資について- e-Fuelを開発・製造する米国スタートアップ企業への出資参画 -

 株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」という。)は、Infinium Holdings, Inc.(本社:米国カリフォルニア州、CEO:Robert Schuetzle、米国テキサス州にてプラント開発・操業、以下「Infinium社」という。)が実施した最新の資金調達ラウンドに参画しました。

 Infinium社は、超低炭素eFuels(electro Fuels(合成燃料))を含むエネルギーソリューションのリーディング企業です。eFuelsは、再生可能エネルギーと廃棄された二酸化炭素を原料とする新たな合成燃料です。同社が提供するeSAFやeDiesel等のeFuelsは、既存のトラック、航空機、船舶にそのまま使用可能なドロップイン燃料であり、化石燃料と比較し有害な二酸化炭素を著しく減少させることが可能です。同社は、米国テキサス州で世界初となる商用規模の1号プラント(Pathfinderプロジェクト、Corpus Christi)を運転開始しております。

 Infinium社が提供するeFuelはeSAF、eDiesel、eNaphthaであり、いずれも航空、海運、化学業界等の脱炭素が困難な分野に対し、従来の化石燃料を代替する新たなソリューションを提供するものです。特に、航空業界では、グローバルな規制や政策、更には脱炭素目標を背景に、SAF(注)需要が拡大基調にありますが、構造的な供給不足となっております。eSAFは原料調達の制約を受けにくく、従来の化石燃料に対し二酸化炭素排出量を90%以上削減することが可能であるため、次世代航空燃料の一つとして注目されています。

 本件は、「持続可能なインフラ」や「産業の技術革新及び再構成」を経営上の重要課題としているDBJが、Infinium社の革新的な触媒技術とプロジェクト開発・操業能力の両面に期待し、グローバルな事業展開を資本面から支援するものです。DBJは、企業理念「金融力で未来をデザインします~金融フロンティアの弛まぬ開拓を通じて、お客様及び社会の課題を解決し、日本と世界の持続的発展を実現します~」に基づき、カーボンニュートラル実現に向けたお客様の取り組みを積極的に支援してまいります。


(注)SAFとは、Sustainable Aviation Fuel(持続可能な航空燃料)の略称。従来のジェット燃料が原油から精製されるのに対し、SAFは廃食油、バイオマス、水素等を用いて生産される。eSAFは、水素と二酸化炭素を合成して製造されるeFuel(合成燃料)由来のSAFであり、2050年にはSAF供給の半分程度を占める見込み。



【お問い合わせ先】
企業金融第5部 電話番号 03-3244-1620

DBJ News一覧へ戻る