広島市商圏における商業環境 ~人口動態と消費支出からみる将来の姿~

広島市商圏の2005年対比で2015年の人口をみると、総人口および生産年齢人口がともに増加したのは、広島市の中区、安佐南区に限られる。広島市全体をはじめ、広島市内のほとんどの地区において総人口は増加したものの、その主な要因は高齢者の増加であり、生産年齢人口は横ばいないし減少傾向にある。広島市安佐北区や広島市に隣接する周辺部では、すでに総人口が減少に転じていることから、生産年齢人口が広島市外から広島市内へ流入し、広島市内においても中区・安佐南区に多様な都市機能を集約して市街地を形成する「コンパクトシティ化」が進展しているものと考えられる。