No.355「先富論」から「共同富裕」へ、中国経済政策の転換

中国は、改革開放に転じて以降、「先富論」を唱えて市場メカニズムを取り入れ、高成長を続けましたが、リーマン危機以降は格差が拡大するなどの問題が生じています。習近平政権は格差是正を目的とした「共同富裕」政策を推進し、IT産業、不動産業などに対する規制を強化していますが、その影響が経済全体に広がる可能性があります。
本稿では、これまでの中国共産党の経済政策を概観し、規制強化に至る背景を整理しつつ、「共同富裕」政策が今後の経済成長に与える影響を考察します。

関連リンク