「人口減少下における四国の物流の現状と課題
~人口減少下及びウィズ・アフターコロナにおけるレジリエントでサステナブルな物流の構築に向けて~」を発行

 株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」という。)は、「人口減少下における四国の物流の現状と課題~人口減少下及びウィズ・アフターコロナにおけるレジリエントでサステナブルな物流の構築に向けて~」と題した調査レポートを発行しました。

 四国地域は、2030年に生産年齢人口が2015年比18%減少すると予測され、トラック運転手不足が危惧されます。加えて新型コロナウイルスの感染拡大にともなう消費財の欠品問題などを通して、災害や感染症に強い物流の重要性が再認識されています。

 DBJ四国支店は、四国の物流の動態分析、トラック運送業の取引構造分析、アンケート調査などを行い、四国地域におけるレジリエントでサステナブルな物流を構築するための調査および提言をとりまとめました。

 今回の分析結果を要約すると以下の3点となります。

 (1) アンケート結果より、四国地域のトラック運転手不足は、①若者の新規就業がほとんどなく、運転手が業界内で転職を繰り返す「閉じた労働市場」となっていること、および②荷待ちや荷役作業など運転手の労働条件が厳しいことに加え、荷主企業とトラック運送事業者が協力できていないため労働生産性が低いことが背景にあることがわかった。
 (2) 動態分析、取引構造分析より、①四国における運転手不足の切迫性や四国地域の地理的特性に加え、②四国のトラック運送事業の取引構造は、元請、下請関係が複層化しており、四国域外との窓口の役割を担う第1層、域内の事業者間の取引の橋渡しを担う第2層、地域に密着した物流を担う第3層の三層構造となっていることがわかった。
 (3) ウィズ・アフターコロナにおいては、非接触化に加え、災害や感染症に強い強靱かつ柔軟な物流体制の構築が求められる。共同物流や物流イノベーションの実現により、リスク分散型・全体最適型システムへの移行を加速する必要がある。

 分析結果およびコロナ後の強靱かつ柔軟な物流システム構築ニーズを踏まえ、四国においてレジリエントでサステナブルな物流を構築するために、以下を提言しています。

 (1) 全国単位で進む共同物流の流れに四国の事業者が参画することは極めて有意義である。まずは四国の物流の窓口である第1層を中心に参画し、四国域内に拡大することができれば、効率性、サステナビリティの観点から意義が高い。
 (2) 全国単位で進む共同物流は、業種・製品単位で行われていることを踏まえると、系列化が進み、逆に全体としての稼働率低下や運転手不足が助長されるリスクを孕んでいる。対策として、運転手不足が継続する四国地域における地域物流維持の観点から、業種・品目横断的にマッチングを行うB2B物流プラットフォームや、B2C物流のシェアリングサービスなど、各層の機能を踏まえたインフラづくりを検討することも重要である。
 (3) 上記(1)、(2)を実現するために、コロナ後の非接触化ニーズ等を踏まえ、物流イノベーションを積極的に推進する必要性が高まっている。四国地域における実現に向けて、規制緩和等を考えてもよいのではないか。
 
 当レポートをご希望の方は、DBJウェブサイト「拠点レポート(四国)」(https://www.dbj.jp/investigate/list/?year=2020&cat=report&area=shikoku)に掲載していますのでご参照ください。

 DBJは、企業理念「金融力で未来をデザインします~金融フロンティアの弛まぬ開拓を通じて、お客様及び社会の課題を解決し、日本と世界の持続的発展を実現します~」に基づき、今後とも地域に役立つ情報発信を積極的に行ってまいります。

(図)レポートの骨子

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【お問い合わせ先】
   四国支店 企画調査課 電話番号 087-861-6676

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