株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」という。)は、2021年3月4日に、第7回DBJサステナビリティボンド(第87回MTN)を発行しました。本起債は、SRI投資家による継続的な投資ニーズに応えることを企図し発行するものです。サステナビリティボンドとは、近年欧米を中心に発行が急増している社会的責任投資(SRI)債の一種であり、本件は、DBJとして8回目のSRI債の起債となります。
環境面では、DBJは、1960年代後半からの公害対策を皮切りに、これまで約50年にわたり、環境対策事業に対して3兆円以上の投融資実績を有しています。2004年度には、「DBJ環境格付」融資の運用を開始したほか、2011年度には、「DBJ Green Building認証」制度の運用を開始し、環境面に配慮した取り組みを行っています(2020年3月末時点のDBJ環境格付融資累積融資額は1兆5,165億円、2020年3月末時点のDBJ Green Building認証物件数は902件(累計、有効期限切れ含む))。
社会面では、DBJは、阪神淡路大震災等の自然災害時にセーフティネット機能を発揮してきたほか、リーマンショックや新型コロナウイルス感染症といった危機への対応も行っております。
昨今のSRI債需要の高まりを受け、DBJは2014年には初のグリーンボンドを、2015年からはサステナビリティボンドを毎年継続発行しています。2020年以降の新型コロナウイルスの感染拡大によりサステナブルファイナンス、特にその社会的な側面に注目が集まりました。係る状況下、高齢化、自然災害の多発およびインフラの整備等も含めたさまざまな社会的課題に対応するため、サステナビリティボンドフレームワークを更改し、気候変動の緩和、災害への耐性、ヘルスケアと社会福祉の環境面と社会面双方に焦点を当てたフレームワークに更改いたしました。今次SRI債で調達された資金は、環境面および社会面に対する資金に充当されます。
なお、プロジェクト選定や資金管理等の体制については、外部認証機関であるISS ESGよりオピニオンを取得しています。
本起債は、DBJのドル建てベンチマーク債としては初の3年債となり、また、DBJのSRI債としては初の同年度内2度目の発行かつ初の144A/Reg.Sフォーマットでの発行となりました。昨年のフレームワーク拡充に加え、144A/Reg.SフォーマットでのSRI債発行により米国投資家へのアクセスが可能となったことで、さらなる投資家層の拡大とSRI債市場の発展に寄与する調達が可能となりました。
本起債では、Barclays Treasury、Columbia Threadneedle Investments、Credit Suisse Asset Managementによって運用されるファンド、Lord, Abbett & Co. LLC、Nuveen等のSRI投資家へ販売しました。投資家属性別販売構成は、中央銀行・公的機関57%、保険・年金9%、アセットマネジャー・ヘッジファンド15%、銀行17%、その他2%となりました。また、地域別販売構成は、米州28%、欧阿中東49%、アジア・太平洋23%となりました。
DBJは、サステナビリティ基本方針で掲げるサステナビリティ経営の一環として、今後も継続的にSRI債を発行していく方針です。企業理念「金融力で未来をデザインします」に基づき、SRI債市場の発展を推進するとともに、環境や社会に配慮した事業を行うお客様の取り組みを積極的に支援してまいります。
本起債の内容
発行体 | : | 株式会社日本政策投資銀行 |
市場 | : | グローバル市場(144A/Reg.S) |
発行額 | : | 520百万米ドル |
期間 | : | 3年 (2024年3月4日償還) |
表面利率 | : | 0.500% |
発行価格 | : | 99.848% |
上場 | : | ルクセンブルク証券取引所 Euro MTF |
引受主幹事 | : | Citigroup Global Markets Limited Barclays Bank PLC Mizuho Securities USA LLC Morgan Stanley & Co. International plc |
調印日 | : | 2021年2月25日 |
払込日 | : | 2021年3月4日 |
債券格付 | : | A1: Moody's, A: S&P |
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