株式会社日本政策投資銀行(以下「DBJ」という。)は、このたび「スタジアム・アリーナがもたらす社会的価値の可視化・定量化~パナソニックスタジアム吹田を対象とした調査研究~」と題した調査レポートを発行しました。
2015年10月のスポーツ庁発足等を契機に、スポーツによる地域経済の活性化に向けた取り組みが推進される中、スタジアム・アリーナ等スポーツ分野の社会的価値の可視化・定量化は、スポーツを活用した地域創生にも寄与するものとして、スポーツ産業に関連するステークホルダーからの期待が高まっております。
一方で、スポーツ分野の産業や地域に対する社会的な効果は多岐に亘るが故に測定が難しく、未だに定量化の手法は確立されておりません。中でも、地域の中核施設となりうる機能を備えているスタジアム・アリーナにおいては、その社会性の高さから官民連携により建設される事例が多いものの、公的支援の根拠として活用可能な水準での社会的価値の可視化・定量化は行われておりません。
これまで、DBJは地域に根ざしたスタジアム・アリーナの考え方として「スマート・ベニュー(R)」の提唱や、等々力陸上競技場と川崎フロンターレを対象としたケーススタディを通じてスポーツ産業の社会的価値の可視化に取り組んだ「スタジアム・アリーナおよびスポーツチームがもたらす社会的価値の可視化・定量化調査」等を通じ、スポーツ産業の社会的価値に注目した取り組みを推進してきました。
当レポートは、スタジアム・アリーナの社会的価値を、公的支援における説明根拠やステークホルダーの意思決定等においても活用可能なものにすべく、金銭価値で客観的に評価する手法を検討するため調査を行ったレポートです。パナソニックスタジアム吹田を対象とした効果測定を実際に行い、建設および運営にかかる費用に見合った社会的価値が創出されることを確認いたしました。
将来的には、計測手法のブラッシュアップを通じて、より客観的なエビデンスに基づいた効果測定を実現し、スタジアム・アリーナ建設における資金調達の呼び水となるようなモデル等の策定を目指しております。
当レポートをご希望の方は、DBJウェブサイト「調査研究レポート」に掲載されていますのでご参照ください。
DBJは、企業理念「金融力で未来をデザインします~金融フロンティアの弛まぬ開拓を通じて、お客様及び社会の課題を解決し、日本と世界の持続的発展を実現します~」に基づき、今後もスポーツを活用した持続可能な社会の実現および地域創生に貢献する情報発信を積極的に行ってまいります。
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地域調査部 電話番号 03-3244-1513