No.385 日銀サプライズ修正の背景と今後のシナリオ

 2022年は、米国の利上げにより国内金利にも上昇圧力が加わったほか、急激な円安が進行し、輸入物価上昇によりインフレ率は40年ぶりの高さとなりました。この中でも日銀は緩和修正を一貫して否定してきましたが、12月会合で長期金利の許容変動幅拡大を決めました。黒田総裁は市場機能低下の是正措置と説明しましたが、市場ではインフレ高進に伴い緩和の出口の第一歩を踏み出したとの見方もあります。本稿では、サプライズとなった12月会合の要点を整理しつつ、現状維持を決めた1月会合も踏まえ、今後の論点を考察しました。

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