育成担当インタビュー

INTERVIEW
DBJが考える人材育成とは?
個を大きく成長させる仕組みと
文化に迫る。
藤崎 智希
Tomoki Fujisaki
人事部
2008年入行。経済学部卒。入行以来、業務企画部での制度融資・予算担当、東海支店でのRM業務、経営企画部での渉外・経営計画立案・グループガバナンス、企業金融第4部での航空機ファイナンスなどに従事。この間、財務省への出向やMIT Sloan SchoolへのMBA派遣留学なども経験し、現在は人事部にて採用および人材育成を統括。
DBJでは、総合職・業務職がそれぞれ目指す姿に合わせて、独自の人材育成プログラムを提供しています。職員一人ひとりの成長とキャリア形成を強力に支援していくために、DBJではどのような考え方のもと、どのような教育研修の体制が築かれているのか、人材育成担当マネージャーが具体的にご紹介します。
ビジネスモデルやマインドセットを
絶えず革新できる「変化対応力」を持つ人材を。
絶えず革新できる「変化対応力」を持つ人材を。
DBJの人材育成の考え方について教えてください。
これまでも、そしてこれからも、DBJの職員に一貫して求められるのは、総合職・業務職ともに「変化対応力」だと考えています。これまでDBJは社会や産業の変化に真摯に向き合い、それらに対応するとともに自らを変革することで新たな価値を創出してきました。戦後の産業立国を支えるための長期資金を供給する開発銀行としてスタートしたDBJは、時代の変化とともにその役割とあり方を変化させながら、自らリスクを取って経済の成長を促す唯一無二の金融機関へと進化を遂げました。時代によって求められる産業金融のあり方を追求し、ビジネスモデルやマインドセットを絶えず変革し続ける、そうした変化に対応する力こそがDBJの生命線であるといえます。世の中が抱える課題を解決し、日本と世界の持続的な発展に貢献するために、社会や産業の変化に応じてしなやかに自らを進化させていく、そんな力を備えた人材を私たちは育成していきたいと思っています。
「変化対応力」を持つ人材を育成するために、意識していることは何ですか。
「変化対応力」というのは、職員一人ひとりが積み重ねる経験の幅や深さに応じて養われるものだと思っています。例えば、これまで手がけたことのない未知の課題解決に挑んだり、あるいはDBJの外に飛び出して異なる立場から価値創造に取り組むなど、様々なフィールドで自分をストレッチさせることで「変化対応力」は鍛えられていく。一人ひとりがバラエティに富んだ経験を重ね、築き上げたキャリアを自分自身のオリジナリティに昇華させていくことが、DBJをどんな変化にも対応できる強い組織にしていくのであり、人材育成もそうした考え方を反映した施策を展開しています。

総合職・業務職ともにDBJならではの
高度な研修プログラムでキャリア形成を支援。
高度な研修プログラムでキャリア形成を支援。
あるべき人材育成に向けて、具体的にどのような教育研修を設けているのでしょうか。
DBJの一員となった新入職員には、まず数ヶ月にわたって「企業分析研修」を受講していただきます。金融ビジネスにおいて根幹となる能力を身につけるもので、DBJ設立時より実施されている伝統的な研修です。新入職員同士でチームを組み、実在する企業をモデルに財務状況や事業内容を徹底的に分析し、投融資の意思決定を疑似体験するという内容です。極めて密度の濃いプログラムで、単に財務分析のスキルを習得するだけではなく、その企業の強みや弱みを探り、企業の価値を見極められる目を養うことを目的としています。総合職・業務職それぞれにプログラムを設定しており、DBJでのキャリアはまずここからスタートします。
「企業分析研修」のほか、DBJならではの特徴的な研修制度があれば教えてください。
今後の成長に向けてDBJが重視しているのが「地域」「海外」「投資」の3要素です。その中で、特に近年強化しているのが「海外」であり、若手総合職を対象に実施している「グローバル人材育成協働プログラム」は、まさにDBJならではの研修制度です。これは、当行と関係の深い英国のOxford大学Saïd Business SchoolやスイスのIMD Business Schoolとの提携により、当行向けにカスタマイズされたプログラムを複数タームに分けて数カ月間にわたり受講するものです。全編英語による講義とグループディスカッションで構成されており、うち一週間はビジネススクールの現地キャンパスに赴き、トップスクールの教授陣による講義や世界中から集まった参加者・学生たちと交流しながら学べる機会も用意しています。このプログラムは、最先端の経営学に触れながら参加する職員一人ひとりが経営的な視座で組織としてのDBJとそのビジネスについて思索を深めることを目標としており、最終タームでは当行の経営陣に対して英語でプレゼンテーションを実施します。非常にタフな内容ですが、グローバルな視座を得るとともに課題解決・価値創出の力が鍛えられ、参加した職員に大きな成長をもたらしています。
業務職に向けては、どのような研修プログラムが用意されているのでしょうか。
業務職を対象とした独自の研修として、「STEP研修」と「PLUS研修」の2つのプログラムを設けています。STEP研修はハードスキルを養うことを目的としており、DBJが金融ビジネスを担う際の根幹となる財務分析・会計面のスキルセットに加え、産業を分析して問題解決策を立案する能力や、業務プロセスを自ら改善する能力を身につけるプログラムです。一方、PLUS研修は、チームを統率するリーダーシップなどのソフトスキルを養うもの。年次を重ねてリーダーのポジションに就く業務職は、経営方針への理解とチームを統率する意識を持ち、総合職と高度に連携して事業や組織に貢献する役割が期待されます。そこに求められる“協調型リーダーシップ”を、上司とのコミュニケーションや参加者同士での対話も交えながら科学的なアプローチで習得していくプログラムであり、こうした質の高い研修によって業務職のキャリア形成を支援するとともに、行内そして社会に対して、より大きな影響力を発揮できる人材を育成することを目指しています。

「地域」「海外」「投資」を早期に経験する
戦略的ローテーションで能力を高めていく。
戦略的ローテーションで能力を高めていく。
DBJでキャリアを積んでいく中で、どのような成長の機会を提供していますか。
業務を通した人材育成のコンセプトとして、DBJは「戦略的ローテーション」を掲げています。冒頭にお話しした「変化対応力」を備えた人材へと成長してもらうために、DBJのビジネスにおいて重要な要素である「地域」「海外」「投資」をローテーションで早期に経験できるように配慮しています。総合職は、支店勤務や本店における地域に関連する業務での経験を通じてわが国が抱える地域課題を現場でリアルに捉え、解決に向けての方策を自ら企画実行する経験を積んでいきます。さらに、若手のうちに投資やストラクチャードファイナンス/アセットファイナンス等の高度なリスクマネー提供業務にも携わることで、課題解決のための新たな手法や知見を蓄えていきます。また、業務を通じた海外経験のみならず、人材育成の制度の中でも海外と関わってグローバルな視座を獲得する機会を積極的に提供しています。具体的には、「グローバル人材育成協働プログラム」をはじめ、海外大学院への社費留学制度、さらには海外現地法人で業務に携わるトレーニー制度も設けています。戦略的ローテーションは業務職に対しても同様に実施しており、様々な部署を経験して複数の専門性を獲得する機会を設けています。国内外拠点へのトレーニー派遣や外部機関への出向などの機会も提供しており、これまで多くの業務職職員が新たなキャリアを得て、自らの成長につなげています。
職員それぞれが望むキャリアを、どのように支援しているのでしょうか。
DBJの人材育成やキャリア開発は、若手職員から経営層クラスに至るまで連続的に実施されています。例えば、職員が昇格するタイミングでCDP(Career Development Program)研修を実施し、個人の自律的なキャリア形成を支援しています。CDP研修では、対話を通して各自がそれまでのキャリアを棚卸しし、さらなる成長に向けて獲得すべきコンピテンシーを把握する中で、自身の目指す将来像や今後のキャリアイメージについてじっくりと考える場を提供しています。なお、DBJは職員の教育に多大な投資を行っており、その一人あたりの金額は国内のあらゆる企業の中でもトップクラスであると自負しています。

人が育つことが、私たちにとって何よりの喜び。
こうした企業文化が、DBJをさらに強くしている。
こうした企業文化が、DBJをさらに強くしている。
人材育成に関して、DBJにはどのようなカルチャーが醸成されているのでしょうか。
DBJは人材育成に非常に熱心です。新入職員に対しては、入行2年目までOJTを担当する先輩職員がつくほか、そのOJT担当者を中心に部署のメンバーが連携し、チーム一丸となって新入職員を指導育成する仕組みが徹底されています。DBJでは入行早々にタフな業務を任され、それを成し遂げようと格闘していく中で力が鍛えられる風土がありますが、そうした一人ひとりの成長を単なる放任ではなく組織的かつ科学的にサポートするのがDBJの人材育成の特徴です。OJT担当者をはじめ、新入職員を取り巻くチームのメンバー全員が「どうすれば成長できるのか」を真剣に考え、あえて厳しい環境で成功体験を味わわせようと導いている。こうした企業文化が脈々と受け継がれており、だからこそDBJでは人が大きく育つのだと私は思っています。
あらためて、DBJでキャリアを積む醍醐味は何だと考えますか。
DBJで働く醍醐味は、4つのDNAである「長期性」「中立性」「パブリックマインド」「信頼性」に集約されていると考えています。私たちと民間金融機関の違いは、何をミッションとし、それに対してどのようにアプローチするかに表れています。民間企業にまず求められるのは株主に利益を還元することであり、そのために年度や四半期ごとに収益計画が立てられ、それが日々の業務の中に落とし込まれていく。収益というゴールから逆算して、日々の業務が設計されていきます。一方でDBJでは、何よりもまずこの国の社会や産業はどうあるべきか、それに対峙する顧客企業はどのような課題を抱えているかという課題認識と、それに対してDBJはどのような価値が提供できるかという目標設定があり、そこからバックキャストして日々の業務が組み立てられます。長期的な視点に立ち、中立でフェアな姿勢とパブリックマインドをもって、本質を捉えながら誠実に社会・産業・顧客企業の課題に向き合う。その過程で収益性をきちんと確保し、結果として利益が積み上がっていくのがDBJのビジネスモデルなのです。こうしたカルチャーとマインドセットを有した金融機関は世界的に見ても稀有な存在であり、世の中が抱える未知の課題を解決するために、自らを変えていくことを楽しめる方であれば、DBJほどワクワクできる場はないと思っています。







