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INTERVIEW

DBJの人と仕事

培ってきたキャリアを土台に、
スペシャリティを磨いていく。

MIYU FUKUI

福井 美悠

産業調査部 副調査役
2009年入行

業務職|産業|サステナビリティ|
アドバイザリー・コンサルティング

CAREER STEP
  • 1年目~

    シンジケーション・クレジット業務部

    シンジケートローンの組成にかかる業務サポートとして、契約書の調整や営業同行等を行う。期中のエージェント業務全般も担当。

  • 4年目~

    サステナブルソリューション部

    環境格付をはじめとするDBJサステナビリティ評価認証融資の評価業務に従事。

  • 11年目~

    産業調査部

    担当する化学業界の動向調査や分析を行い、レポート執筆や企業とのディスカッション、講演活動等を通じて情報発信に励む。

就活では環境問題を軸に企業選びを進め、金融を通じて広範囲な社会課題にアプローチができるDBJに惹かれ入行。現在は、初期配属から3部署目となる産業調査部において、化学業界のサステナビリティ課題をテーマに、執筆や企業とのディスカッション、講演など幅広い業務に従事。1児の母。

画像:福井 美悠

経済産業動向や将来予測される変化について、調査、分析、発信。

―― 所属する産業調査部とは、どういう役割を担う部署ですか?

マクロ経済動向や5年先、10年先の産業課題について、調査、分析し、行内外に発信することを基本業務としています。RM(Relationship Management:法人営業)部店の案件組成や与信判断等に活用してもらうとともに、広く行外でも活用いただくことが目的です。部署内の役割分担は1業種に1人ずつ担当がつくかたちで、私自身は化学産業を担当しています。テーマ設定やレポートを出すタイミングも、すべて担当者に一任され、個人の裁量が大きい環境だと感じています。目標設定も自分次第で、ある意味自分なりの仕事観が問われるところですが、私は、RM部店のソリューション提案につなげるだけでなく、社会課題解決に向け、世の中の機運を高められるような情報発信を心掛けています。

―― 担当する化学産業では今、どのような課題が顕在化しているのですか?

今、最重要テーマとして認識されているのが“プラスチック資源循環”です。海洋プラスチック問題への対応が急務となっていることに加えて、カーボンニュートラルへの意識が高まる中で、原料も燃料も化石資源に頼る化学産業は、CO₂の多排出産業とも言われています。それだけに業界の危機感も強く、リサイクルしやすい素材やバイオマス素材の利用へと移行したり、長寿命化させた商品へと切り替えたりといった動きが出てきています。また、排出するCO₂を原料に新たな化学品をつくるカーボンリサイクル技術などが開発されています。ただ、それらがなかなか普及しないという新たな課題にも直面しています。

―― 環境負荷を減らせる技術があるのに、どうして普及しないのでしょうか?

経済合理性が伴わず、化学メーカーとしても一連の取り組みを強化するための大規模な投資に踏み切れないといったことが要因です。環境負荷が低く従来品と同性能の製品をつくることができても、コスト高となってしまう中で、いったい誰がそれを負担するのか。化学産業で顕在化している課題は、一部の化学メーカーの自助努力だけで解決できるようなものではなく、サプライチェーンを構成する様々な企業との連携が必要不可欠となっています。私としても、こうした課題にアプローチしてこそのDBJだという想いを常々抱いてきただけに、2021年3月開催の「プラスチック資源循環セミナー」は、いかにもDBJらしい取り組みだったと、とても印象に残っています。

各社の連携なくして、
環境問題は解決できない。

―― そのセミナーは、どういった経緯から開催されたものですか?

化学産業についてのレポートをまとめるにあたり、私はRM担当者に同行して、色々なお客様とディスカッションしながら考察を深めるようにしています。こうした中で明らかとなったのは、各社ともに環境問題に対する関心は高いものの、「わが社だけではどうにもならない」と、共通しておっしゃるということ。こうした言葉を聞く中で、RM担当者たちとよく話していたのが「何らかのプラットフォームが必要であり、各社の連携を促さないことには環境問題は解決されない」ということでした。そこで業界横断テーマを扱うインダストリー本部が、DBJの担当するお客様、特にプラスチックのサプライチェーンを構成するお客様に声をかけ開催したのが、このセミナーでした。時節柄、オンラインでの開催となりましたが、行外から約80社、200名の方々が、また行内からも約100名が参加する大規模なイベントとなり、私自身もその中で講演の機会をいただきました。

―― セミナーの開催により学んだことは何でしょうか?

1つには、私たちの業務はレポートの執筆だけで終わらせるのではなく、具体的なアクションにまでつなげてこそ、その効果を最大限発揮することができる、ということです。この点で、今回のセミナー開催から多くを学びました。行内外の多くの関係者を巻き込み、セミナーというかたちへ具現化したことで、社会的機運の醸成に貢献することを実感できましたし、ひとりでは成し得なくても、こうして関係部店の力を結集すれば、DBJはこれだけの関係者を集めて産業界の旗振り役ができるのだということを改めて認識することができ、とても勇気付けられました。というのも私自身はもともと環境問題に関心があり、DBJなら幅広い顧客ネットワークを活かして広範・多様な社会課題に対してアプローチできると思い、入行した経緯があったからです。

画像:福井 美悠

ユニークな着眼点で、
社会課題解決の糸口を探る。

―― DBJを就職先として考えるようになったきっかけは何だったのですか?

「DBJ環境格付融資」です。これは、企業の環境経営を評価し、非財務情報を融資条件へ反映するという仕組みです。環境配慮の取り組みを企業の持続的成長と結びつけ、環境経営に関する情報を金融市場に正しく反映させることを目的としています。現に今でこそESG投資やサステナビリティ経営は時代の流れとして定着しつつありますが、私が就職活動をしていた当時、本業における環境配慮を促すインセンティブ付けをした環境格付融資は、独創性に富んだユニークな金融商品であり、それは私にとって少なからぬインパクトを持ったものでした。

―― 入行してからは、どのようなキャリアを歩んできたのですか?

最初に配属されたのは、会社に興味を持つきっかけになった環境格付融資の「エコノワを扱うシンジケーション・クレジット業務部でした。「エコノワ」は「DBJ環境格付融資」をもとに、企業の環境配慮の取り組みを、地域の金融機関と協調して支援するシンジケートローンです。その組成にあたって、私は地域金融機関の担当者や弁護士との契約書の調整などに、先輩と一緒に取り組みました。ここでファイナンスの一連の流れを学べたことは、金融機関で働く一員としての基礎をつくる経験となりました。そして4年目にサステナブルソリューション部に異動となり、「環境格付」「BCM(Business Continuity Management:事業継続マネジメント)格付」「健康経営格付」に関する評価業務を担当してきました。
※エコノワ:「Ecology のワ=環境の輪・和・環」という意味であり、企業が負担している環境費用・環境投資を資金使途とした、環境意識の高い金融機関を中心に組成されるシンジケートローン

―― 評価業務とは、具体的にどういったことをするのですか?

お客様に2時間程度のヒアリングを実施し、100項目前後からなるスクリーニングシートを用いてお客様の環境配慮の取り組みを評点化します。その結果をお客様にフィードバックすることで、今後の改善に役立ててもらうというのが一連の流れです。マテリアリティ分析(重要課題の特定)や、非財務情報開示に関するアドバイス等を通じて、お客様の経営が、環境経営からCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)経営、そしてサステナビリティ経営へと変遷していく過程に寄り添えたことがやりがいでした。それまで環境問題に対する取り組みは、意識の高い一部の個人や部署が主体であることが多かったのですが、経営の根幹に据えられるようになり、それが本業と結びついて、経済活動とつながり始めています。この点で、私も環境問題解決に向けて多少なりとも寄与できているのだという実感を得ることができました。

RM部店と連携しながら
同業・異業種を巻き込み、
潮流を生み出す。

画像:福井 美悠

―― 前部署のどのような経験が、現在の業務に活きていますか?

産業調査というのは、大所高所からだけで物事を見ていると、まとめるレポートも漠然とした内容になりがちです。私はその問題意識から、RM担当者の営業に同行してお客様とディスカッションできる機会を大事にしているのですが、こうした意見交換ができるのも、前部署で年間数十件にも及ぶヒアリングを行い、それと同じ数だけのフィードバックを実施してきたからだと実感しています。多種多様なお客様と向き合い、その経営課題を現場でしっかりと見てきたからこそ書けるレポート、発信できる情報があると感じます。前部署の経験で身に付けた視点、発想は、自分の強みとして持ち続け、磨いていきたいですし、そうすることでしっかりと地に足がついた仕事をしていきたいと思っています。

―― つまり、単なる情報発信に終始したくない、ということですね。

そうです。仮に調査や考察の成果として理想的な青写真を描き出し、それをレポートで発表できたとしても、行動につなげられなければ意味がありません。それだけにRM担当者の依頼を受けて自らの知見をお客様にお伝えしたり、レポートがメディアに取り上げられたりといったことが私のやりがいとなっています。対話によって情熱は人に伝播すると信じていますし、そうやって人と人をつないでいくことが次のアクションに向けた一歩となります。RM部店をはじめとした行内の様々な部署と連携してオールDBJで取り組めば、大きな目標であってもその達成へと近づくことができるということは、何より先のセミナーが証明しています。今後も環境問題解決に向け、同業・異業種をDBJとして中立的な立場でつないでいく、そういう仕事をしていきたいと思っています。

―― その先には、どのようなキャリアプランを描いていますか?

気づけば入行して10年が過ぎ、今では子を持つ母として仕事に家事に子育てにと大わらわの毎日ですが、これまで通りフルタイムで働けるのも、周囲には私同様に子育てをしながら働く上司がおり、子を持つ部下に対しても良い意味で特別扱いをしないからだと思っています。ですから、これからも自分らしく自然体で働いていきたいと思います。総合職がDBJの有する武器を文字通り総合的に扱い、場面ごとに取捨選択しながら社会課題と対峙するならば、私はこれまでのキャリアで培ってきた専門性を活かし、業務職としてユニークにして強力な武器をつくり、適時適切に総合職に渡したい。これを追求してこそDBJの業務職であり、働く醍醐味であろうと、今はそんなふうに強く感じています。