Culture
INTERVIEW & TALK
DBJの風土
業務職:先輩×後輩対談
伊東 千咲紀
サステナブルソリューション部
PROFILE
2019年入行。意欲や適性次第でフロント業務にも携われるなど業務職の業務領域の幅広さに魅力を感じ志望。同部に配属されて3年目。
佐藤 友理
サステナブルソリューション部
副調査役 ※取材当時
PROFILE
2009年入行。金融法人部にて地域金融機関からの資金調達業務を経験した後、2013年に現在の部署に配属。産育休を1年半取得後2020年に復帰。
育成はみんなの仕事
佐藤
伊東さんが入行してこの部に配属された時、私はちょうど育休をもらっていたけれど、「すごく似ている新人が入ってきた」と聞いて、とても気になっていたんだよ。
伊東
私も皆さんに「似ている先輩がいるよ」と言われて、恐れ多いと思いながら、お会いできるのを楽しみにしていました。
佐藤
伊東さんはもう3年目になったけど、これまでを振り返ってみてどうかな?
伊東
最初の1年間は、本当に周りの皆さんに色々と教えてもらいながら、少しずつ仕事を覚えていった感じでした。サステナブルソリューション部は、ヒアリング等を通して財務的な数字としては直接的に表れにくい企業の取り組みをお伺いして、それを評価しながら見える化していくことが主な役割ですが、研修期間を終えて部署に配属されてから、すぐに企業のヒアリングに同行させてもらいました。先輩の横で話を聞いてメモをして、それを会社に戻ってまとめるということを何度も何度も繰り返して。特に最初の頃は、ヒアリング中に出てきた知らない単語を一つひとつ調べたり聞いたりしながら、とにかくインプットを重ねていました。
佐藤
これについては“習うより慣れろ”だと思うな。私も最初は伊東さんと同じように、用語をメモしてあとで調べて、を繰り返していた記憶があるよ。私たちに求められていることは、一つひとつの企業のサステナビリティ経営を支えながら、最終的には広く持続可能な社会づくりに貢献していくこと。担当会社を任される裁量のある業務だからこそ、その分徹底的に調べたり、考えたり、さらには外部環境の変化に高くアンテナを張って自分の知識を常に磨いていくことが大切だよね。やりがいと同時に、大変さもあるなと思う。
伊東
そうですね。企業の方々が長い時間をかけて計画を立案し、取り組んでいる活動を私たちが“評価”するので、敬意を払いながら勉強させていただく、という姿勢でお話を伺うように心掛けています。まだまだ、うまくいかないことばかりですが。
佐藤
最初は誰でもできないものだよ。そこをサポートするのが先輩の役目。それにDBJには、OJT担当者という肩書きのある人だけじゃなくて部署全体で人を育てるという風土が根付いているよね。
伊東
本当にそうですね。新人だけではなく他部から異動してきた新任者にも、皆さん自分の時間を割いてでも親切に教えています。初心者はチームみんなで支えるという雰囲気が心強かったです。
それぞれに合わせた
カスタムメイドの育成
佐藤
私と伊東さんが最初にした仕事は、DBJサステナビリティ評価認証融資の環境格付についての評価項目の見直しだったよね。
伊東
そうですね。環境格付の評価シートには設問が100問程度ありますが、作成後にも絶えず更新しないと陳腐化してどんどん古くなってしまうということで、年に一度の更新作業を一緒に担当しました。評価シートは先進事例や最新情報を取り入れながら毎年少しずつアップデートしていく必要がありますが、お客様のより良い取り組みのためには何が必要か、時代の流れの半歩先を見て示すような評価項目である必要があって、そこを考えるのが本当に難しかったです。
佐藤
当時、すでに伊東さんは一人前になりつつあったけれど、全体を捉えるというところをもっと伸ばせればと思っていて。あの時も一つひとつの設問に対する考え方は緻密で的確だったけれど、それが評価全体の中でどういう位置づけにあって、その設問を見直すことによって全体のメッセージがどう変わるのか、といった視点を持つようにアドバイスしたのを覚えているよ。
伊東
当時は全体感という観点を全く意識できていなくて、佐藤さんのアドバイスでハッとしたことを覚えています。それからは、評価項目のより深い意義を捉えることができるようになりました。佐藤さんは、その時その時の私の力量を見ながら、タイミングよくこうしたほうがいいよ、と適確に指摘してくれました。
佐藤
それには、部内で人材育成のために作ったアビリティマップを参考にしている部分もあるよ。アビリティマップは、業務をするうえで必要な素養を一覧化したもので、部内のフィードバック文化醸成のために活用を始めたところだよね。
伊東
そうですね。このマップのおかげで、自己評価が客観的にできたなと思います。私はこの部分が得意だとか、できてないなとか。今回はどこに特に気をつけて取り組もうとか、課題が明確になるので本当に役立っていました。それに、先輩にフィードバックをもらうきっかけになるので、ありがたいです。
佐藤
チームとして色んな人が伊東さんに関わるので、これがあることで私たち育成する側も指導に客観性を持てるというメリットもあるんだよ。教える側、教わる側どちらにとっても効果的なツールになるように、今後も進化させていければいいなと思う。
経験の積み重ねが、
臨機応変さを育む
伊東
評価項目の見直しのあとには、私がメイン担当で、佐藤さんがサブ担当という案件もありましたね。あの時は、環境格付に取り組むのが初めてのお客様でした。
佐藤
初めてのお客様は、ゼロから情報収集をする必要があるという点で、ヒアリングを行う私たちにとっては少しハードルが高くなるよね。
伊東
公開されている企業情報や業界のビジネスモデルなどを一生懸命に調査して、自分なりにしっかりと考えをまとめてヒアリングに臨んだのですが、途中で頭が真っ白になってしまって…。
佐藤
想定外のことが起きてしまったんだよね。
伊東
はい。私は、自分の中で考えてきた流れに沿ってヒアリングを始めようとしたのですが、先方には複数のご担当者がいらっしゃって、先方の考える進め方とこちらの考える進め方がうまく噛み合わず、事前に想定していた流れどおりに進めることが難しくなってしまいました。そして、そこから固まってしまったんです。
佐藤
あの時は伊東さんから「次に何を聞いたらいいのか分からない」という心の声がありありと聞こえてきたから、少し私がサポートさせてもらったよね。
伊東
本当に、窮地を救っていただきました。
佐藤
イレギュラーな難しい案件だったと思うけれど、場数をこなしていけばできるようになるよ。実際、その次に一緒に担当した案件では、私がサポートする回数もすごく少なくて、堂々とインタビューをしていたから、わずかな期間で成長しているなと思ったよ。
伊東
ありがとうございます。でも、あの時も佐藤さんのフォローがなかったら見過ごしていた点がありました。その企業では、環境配慮にもつながるある取り組みをされていたのに、お客様から直接的なアピールがなかったことで私は気がつかずに先に進もうとしたんです。それを佐藤さんが拾ってくれました。
佐藤
そうだったね。自分たちで行っている取り組みの社会的な価値に気づいていない企業も実は多くいらっしゃるよね。私たちの業務としては、先進企業を評価していくことはもちろんだけれど、埋もれている取り組みに光を当てて、見えない価値を見える化しながらそれを高度化につなげていくことも大切なミッションだよね。
リーダーシップにも
色々な形がある
伊東
ところで、佐藤さんは、昨年LEAD研修※を受講していましたよね。応募のきっかけは何だったのですか?
※LEAD研修:組織をリードする人材の育成を目的とした業務職向けの早稲田ビジネススクール等との連携プログラム。2022年度以前に開催。なお現在は別研修を開催。
佐藤
理由は大きく2つあって。まず、後輩がモチベーション高く仕事をできるようなリーダーシップとか環境づくりについて学びたかったこと。もう1つは、今後どういうキャリアを積んでいくと自己成長と組織貢献ができるのかを、ちゃんと考える機会が欲しかったの。
伊東
実際にプログラムを経験されて、印象に残っていることはありますか?
佐藤
リーダーシップにも色々な形があることに気づけたのが大きかったかな。旗振り役になってみんなを引っ張っていくタイプもいれば、周りをまとめながら全体の底上げをしていくリーダーの形もある。いろんな形があっていいんだということに、気づけたのが良かったかな。
伊東
私たち後輩にとって佐藤さんは、どんと構えて、とにかく安心感を与えてくださいます。「佐藤さん、聞いていいですか」って気軽に寄っていける存在なんです。だから佐藤さんは、みんなが自然に集まってくるようなタイプのリーダーだと思います。
佐藤
そうだったらうれしいけど、自分では逆に、そこが足りていないなと感じているくらいなの。忙しいと話しかけにくい雰囲気を出している時もあるだろうし。それを出さないように、いつでも質問しやすい雰囲気や、声をかけやすい印象を作っていかないと、と感じているんだよね。
伊東
最近は私にも数人ですけれど後輩ができて、先輩として何をしなければいけないのかということを、考え始めています。
佐藤
伊東さんには入行2年目と1年目の後輩がいるよね。後輩たちが伊東さんに大きな信頼を置いているのは見ていて分かるから、本当にいい先輩に育っているなと思うし、私を含めて上のメンバーもちょっと困ったら伊東さんにお願いしようかなとか、そんなふうに思うようになって。すごく成長しているなと感じているよ。
伊東
ありがとうございます、すごくうれしいです。でも、それはチームの皆さんのおかげです。DBJには、先輩から大きなバックアップをいただきながら挑戦させてもらえる風土があるので、過度なプレッシャーを感じることなく成長できてきたのかなと思います。
佐藤
これからも一緒に頑張っていこうね。
伊東
はい。佐藤さんから学びたいことが、まだまだたくさんあります。引き続きよろしくお願いします。