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INTERVIEW

DBJの人と仕事

大好きな北海道に
貢献し続けるために。

広く深く、研鑽を積む。

CHIYUKI DEMIZU

出水 千幸

北海道支店 業務第一課
2019年入行

業務職|地域|融資|
アドバイザリー・コンサルティング

CAREER STEP
  • 1年目~

    北海道支店 業務第二課
    企画調査課(兼務)

    業務第二課では主に道東エリアや観光業の投融資案件にかかるミドルバック業務全般を担当。 企画調査課ではインバウンドレポートの作成に主担当者として従事。

  • 3年目~

    北海道支店 業務第一課
    企画調査課(兼務)

    業務第一課へ異動し、主に道央・道南エリアやインフラ業界向け投融資案件のミドルバック業務に従事。コロナ禍を受け、危機対応業務も経験。
    企画調査課では、インバウンドレポートを後輩に引き継ぎ、後進育成にも取り組む。

学生時代にインターンとして札幌のゲストハウスで働き、北海道の魅力を実感するとともに道内観光の課題を感じ、その解決の一助になりたいと北海道支店業務職としてDBJに入行。投融資業務と調査業務の両面から北海道の活性化に貢献し、レポート作成・対外発信を通じて北海道の歴史的・文化的多様性を再認識している。

画像:福井 美悠

レポートを通じて発信する
ポジティブなメッセージ。
反響から感じられる地元への貢献。

―― 現在、どのような業務を担当しているのですか?

北海道支店では、道内全域のお客様に対して主に投融資業務と調査業務を行っています。その中で私は、投融資のミドルバック業務と、調査業務を兼務しています。ミドルバック業務は、行内ではPCD(Process Control Desk)と呼ばれ、お客様とのやり取りや行内決裁などを行うフロント業務の担当者とペアを組み、契約書の作成や融資実行後のモニタリングなど案件に関するオペレーション全般を担っています。調査業務では、「インバウンドレポート」の作成を担当し、中心メンバーとしてレポートの企画から携わりました。完成後には、外部へ説明に行くことが多く、釧路公立大学で開催された市民講座に登壇する機会もいただきました。

―― インバウンドレポートとは、具体的にどのようなものですか?

インバウンドレポートは、北海道の観光について、最新のインバウンド動向や市場環境の変化を報告するもので、世界12ヶ国・地域在住の外国人を対象にしたアンケート調査を基に毎年作成しています。私が前任の先輩から主担当を引き継いだのは、新型コロナの感染拡大が始まった2020年。コロナに関する設問を新設したため、前例のない調査をレポートにまとめる点には大変苦労しました。また、この年はコロナ後の未来図に対する関心が非常に高かったことから、通常のレポートに加えて、前述のアンケートをより深掘りしたような特別版のレポートを外部のコンサルティング会社と協働して作成しました。

―― レポート作成にあたって、どのような点が難しかったですか?

前例踏襲ではないレポート作成はまさに0から1を創りあげる経験で、初めて主担当になった私には大きな挑戦でした。自分の力だけで進めるのではなく、観光業を担当している業務課メンバーを含め、周囲から様々な意見を取り入れて内容を検討していきましたが、最後それをまとめるのは自分だというオーナーシップはいつも忘れずに持つようにしていましたね。外部機関との協働においては、こちらのイメージを正確に伝え、擦り合わせていく部分が特に難しかったです。丁寧に対話を重ねることで互いのゴールイメージと現在地を確認しあい、認識を一致させるよう心がけました。

―― レポートを公表してどのような反応がありましたか?

レポートの中では、入国規制が緩和された際には、訪日滞在日数や旅行費用が増加するだろうというといったポジティブなアンケート結果を示していたため、外部に説明する際にもそうした明るい未来図が伝わるように、意識して発信していました。その結果、ポジティブなメッセージに対する予想以上の反響がありました。支店のフロント担当者がレポートを持ってお客様のところへ説明に行くことも多いのですが、お客様との会話が広がったという報告や、次のレポートを楽しみに待ってくれているといった声を聞くと、大変嬉しく思います。また、北海道知事にもレポートに関心を持っていただき、自分が書いたレポートが知事まで届いていると思うと、北海道の活性化に微力ながらも貢献できているのかなと感じられます。就職活動時から一貫している「北海道に貢献したい」という想いが、いま業務を通じて実現できていることは、とても幸せなことだと思っています。

北海道に寄り添いながら
働き続けたい。
変わらない想いを
実現できるフィールド。

―― 就職活動時にはどうしてそのような想いを?

学生時代にインターンという形で札幌のゲストハウスで働いていた際、ゲストハウスに滞在している外国人宿泊客の方々と話す中で北海道は世界に誇れる魅力あふれる土地だと感じるとともに、二次交通やオーバーツーリズムなどへの問題意識も芽生えました。金融機関は、こうした様々な社会課題に対し、幅広い業界や企業を通じてアプローチができる点が魅力の一つ。中でもDBJは、北海道支店一つで北海道全域をカバーすることから俯瞰的な視座を持ち、最先端の金融手法を有することに加えて調査業務にも力を入れているなど、道内においてユニークかつ影響力の大きな存在であることを感じました。

―― では、業務職を選択したのはなぜでしょうか?

大好きな北海道に住みながら、北海道に長期的に貢献したいという想いを強く持っていたので、転勤がなく幅広い業務に携われるDBJの業務職は、まさに私にぴったりでした。業務職の仕事として内勤の事務仕事だけをイメージする方もいるかもしれませんが、先に述べたようにレポート作成時に外部の機関と二人三脚で執筆活動を行ったり、行外向けに講演を行ったりと、お客様をはじめ外部の方と接する機会も多々あります。幅広い業務を通じて地域貢献ができる点が支店業務職の魅力だと感じています。

―― 仕事をするうえで、心がけていることは何ですか?

心がけていることは主に二つあります。一つは、よくコミュニケーションを取ることです。一緒に案件を進めるフロント業務の担当者はもちろんのこと、同じくミドルバック業務を担当しているPCD内でも密に連携するようにしています。一つの経験であってもそれを共有することで、チーム力の底上げにつながるためです。もう一つは、案件実行から逆算してスケジュールを組み立て、業務を進めることです。作業内容や時期、作業負荷などあらかじめ見通しを立てておくことで、余裕を持って業務を遂行することができ、事務品質の向上に結びつくと考えています。これらはどちらも当たり前に思われるかもしれませんが、イレギュラーな対応が求められる時こそ、こうした基本に立ち返ることの重要性を感じます。

画像:福井 美悠

コミュニケーションは業務の土台。
支店一丸となり危機を乗り越える。

―― これまでに印象深かった業務はありますか?

2020年以降の、新型コロナに対する一連の危機対応業務です。特に観光業が盛んな北海道においては案件数が増加していたことに加え、危機対応特有の業務フローも生じます。資金実行までのスピードが求められる中、外部環境の変化に合わせて制度内容や業務フローも刻々と変化していたため、ミスなく正確に業務を進めることに細心の注意を払っていました。私はずっと北海道で過ごしているので、昔から知っている飲食店や施設を守りたい一心で取り組んでいましたね。

―― 特に意識していたことはありますか?

私にとって危機対応業務は初めての経験だったため、まずは自分一人の解釈で進めることのないよう、常に周囲にアンテナを張り他の案件を参照しながら正しく理解できているかの確認に努めました。また、行内の業務フロー変更を見落とさないために、チーム全体で頻繁にコミュニケーションを取ることを心がけ、必ず複数人での確認作業を行うなど、支店全体で協力しながら正確に業務を遂行していきました。ちょうどこの頃、在宅勤務が本格的に導入されたため、より一層コミュニケーションに対する意識の変化があったと思います。

―― コミュニケーションに対する意識の変化とは?

案件を進めるうえで、フロント担当者との密なコミュニケーションは必要不可欠です。これまでは、オフィスで自然と耳に入ってくる会話から、案件の状況を把握することもできましたが、在宅勤務が進んでからは、メールや電話、チャットなどのツールをフル活用し、意識的にコミュニケーションを取ることを大事にしていました。特殊な環境だからこそ学べたことも多くあったといまでは感じています。

幅広い支店業務に携わる中で
知識と経験を蓄え、
北海道を盛り上げていきたい。

画像:福井 美悠

―― 今後のなりたい姿を教えてください。

私は「広く深く」学ぶことをモットーにしているのですが、今後もそのように知識を習得し、業務遂行能力を高めていきたいです。そして、イレギュラーな案件にも迅速に対応できるよう、支店業務のノウハウを蓄積していく役割を担いたいと考えています。また、転勤のない業務職だからこそ、北海道を長期的に観察し、本店から異動してくる総合職にもその知見を還元できるようになりたいと思います。

―― 出水さんが成し遂げたいことは何ですか?

大好きな北海道をもっと盛り上げていきたいです。特に「観光」と「食」の分野は北海道の重点テーマなので、それに関わる産業振興の手助けができればと思っています。北海道では自然を観光資源にしているからこそ、今後は環境への配慮もより大切になってくると思いますし、二次交通などまだ解決途上の課題もありますが、ゆえに金融機関として着手すべき余地も大いに残っていると思います。加えて北海道の魅力をもっと発信することで、外国人に限らず日本人や道内の人にも足を延ばしてもらえたらと思います。今後も支店業務職というフィールドで自身を成長させ、北海道に貢献していきたいです。