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INTERVIEW

DBJの人と仕事

多角的に積み重ねてきた
グローバルな知見を活かし、
日本の金融市場の発展に尽力する。

NAGAKO ANDO

安藤 奈賀子

DBJアセットマネジメント株式会社 出向 ※取材当時
海外不動産投資運用部 部長代理
2013年入行

総合職|アセットマネジメント|投資|グローバル

CAREER STEP
  • 1年目~

    国際統括部(当時)

    インフラ・製造業等の海外投融資案件の実行支援や、海外金融機関が東京市場で起債する債券の取得などに従事。

  • 3年目~

    関西支店

    製造業の企業を担当し、営業の最前線でバンカーとしての審査能力を養う。取引先の海外事業展開にかかる課題やニーズを捉えたファイナンス提供機会を検討。

  • 5年目~

    外部金融機関へ出向

    港湾、空港、道路など、新興国における社会インフラプロジェクトに関する調査とファイナンスに携わる。

  • 7年目~

    DBJアセットマネジメント(株)出向

    海外不動産投資運用部で、国内機関投資家を顧客とした投資運用業務に従事。主に米国案件を担当。

向き合うテーマ:アセットマネジメント

日本では人口減少や高齢化が進む現在、国民の富を安定的に増大させていくことが重要な課題だ。日銀のマイナス金利政策などを背景に運用難の環境にある国内機関投資家のお客様に対し、新たな投資機会を提供することを通じてわが国金融市場の発展に寄与することが、DBJグループの1社であるDBJアセットマネジメント(株)のテーマ。海外不動産投資運用のフィールドでお客様の多様化・高度化する資金運用ニーズに応えている。

まだ日本では発展途上にある
海外不動産投資ビジネスの拡大を目指す。

―― 担当業務のミッションを教えてください。

出向先であるDBJアセットマネジメント(株)は、不動産、プライベートエクイティ、インフラなどの多様なオルタナティブ分野への投資により、機関投資家のお客様からお預かりした資産を運用する業務を担っています。私が所属する海外不動産投資運用部が担うのは、オルタナティブ分野の中でも海外不動産に特化した資産運用。日本は運用し得る資金が潤沢にあるにもかかわらず、その投資対象は株式や債券といった伝統的資産が中心で、不動産投資などのオルタナティブと呼ばれる非伝統的な分野への投資はまだまだ限定的な状態です。私たちのミッションは、投資家の最善の利益を追求することが第一ですが、そのうえで将来的な成長の余地がある日本のオルタナティブ資産運用市場の発展に寄与することも、私たちの重要な使命だと思って業務に取り組んでいます。

―― 印象に残っている業務があれば教えてください。

コロナ禍という未曾有の状況下における投資運用戦略の策定です。2020年春、世界経済が混乱を極めている中で投資を続けていくべきか、難しい判断を迫られました。検討の結果、新規投資をいったん控え、既存投資先のモニタリングやマーケット動向の把握に注力することに。しかし、いかなるマーケット環境下においても、良い投資機会がないか探索し続けることが、お客様の資産運用を担う私たちチームの使命です。投資を止めている時期においても、お客様とはもちろん、社内外の関係者と密にディスカッションを重ね、投資運用のプロとしての目利き力を発揮して、投資運用戦略を練り上げていきました。

その後、投資の再開にあたってポイントとなったのは、コロナ禍における不動産価格の動向の見極めです。現地でのヒアリングや物件視察が困難な状況のため、私たちはオンラインでのデュー・ディリジェンス(対象不動産についての詳細かつ多角的な調査)に取り組むなど工夫を重ねて投資機会を探索し、2020年の後半に投資を再開しました。本当に適切なタイミングなのか、明確な解が存在しない中で投資再開を決断するのは非常に緊張を伴うものでしたが、その後、投資の積み上げ・運用パフォーマンスともに堅調に推移しています。

画像:安藤 奈賀子

多様な経験によって培われた総合力。
新たな分野への挑戦により、
DBJの海外業務の幅を広げていく。

―― 出向はどういった経緯で?

私はDBJへの入行以来、海外業務を中心にキャリアを積んできました。そうした中で、まだ経験の少ない投資分野に挑みたいとの希望が叶い、海外×投資が実現できるDBJアセットマネジメント(株)へ出向することに。もちろん国内有数の機関投資家の資金を預かる以上、不動産投資に関する知見の早期キャッチアップは必須です。不動産分野に携わるのは初めてでしたが、お客様の手前、それは言い訳になりません。この分野のエキスパートである上司の仕事を横目で見ながら、投資判断のポイントを吸収し、個々のファンドの良し悪しを見極める目利き力の向上に努めました。これまで積み重ねてきた幅広い業務経験を活かし、いかに加速度的に成長していけるか。海外業務の経験はもちろんですが、マーケット全体を俯瞰したうえで、個々の案件に落とし込んでいくというデュー・ディリジェンスの基本的な考え方は、関西支店時代に行っていた審査業務に近く、過去の経験が意外な形で役立ちました。

―― これまでのキャリアについて教えてください。

最初に配属された国際統括部では、インフラ・製造業等分野の海外投融資案件や、海外の金融機関が東京市場で発行する債券を取得する業務に携わり、発行側とのタフな交渉なども経験しました。続く関西支店では、一転して日本の地域経済に向き合いつつ、バンカーとしての基礎を固めた時期でしたね。地域の様々な企業と接点を持つことで、担当者としてのオーナーシップと、個別企業のビジネスモデルや事業課題、産業全体の構造を見る目が鍛えられたと感じています。また、実際に企業の経営者と経営課題に関する意見交換をする中で、地域においても、国境を跨いだビジネスの展開にあたり、課題やニーズを抱える企業が多く存在することも改めて実感しました。

入行5年目からは国際金融を専門に行う外部の金融機関へ出向。そこでは交通関連等の社会インフラを担当するチームに所属し、新興国の政府や企業との折衝を担当しました。新興国のビジネス慣習、意思決定のプロセスや基準は日本とも欧米とも違い、戸惑うこともありましたが、究極的には価値観や常識は多かれ少なかれ一人ひとり異なってくるもの。常に先入観を持たないように努めることで状況の捉え方が変わってきます。予想外のことが起きても、物事の展開に応じて対応を変える柔軟さを持つことは、これまでの海外経験を通してその重要さを実感してきたことであり、現在も国内外を問わず、仕事をするうえで心に留めているポリシーです。

―― 今後の展望について教えてください。

私は幼少期を米国で過ごし、大学時代にも1年間米国へ留学をしていたことから、就活時は「日本企業の海外展開をファイナンスで支援する仕事がしたい」と考え、銀行を中心とする金融機関を志望していました。数ある金融機関の中でもDBJを選択したのは、幅広い産業の日本企業に対して、その時代と共に移り変わる課題・ニーズに寄り添いながら、長期的視点で支援してきた実績があり、かつ先進的なファイナンスを手がけてきたからです。
入行前は、DBJの海外業務といえば日本企業の海外進出支援や海外企業買収のためのファイナンスというようなものをイメージしていました。しかし実際には、業務の幅に決められた枠組みなどというものはありません。これまでの経験に自らの創意工夫を加えて、DBJにおける海外業務の幅をさらに広げていきたいと思います。

画像:安藤 奈賀子