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INTERVIEW

DBJの人と仕事

DBJの高度な金融力を支え、
同じ夢を見られる存在でありたい。

AYAKA KOBAYASHI

小林 彩香

企業金融第3部 ※取材当時
2018年入行

業務職|融資|投資

CAREER STEP
  • 1年目~

    企業金融第3部

    商社、小売・食品、物流、リース業界のお客様への投融資にかかるミドルバック業務全般を担う。

DBJが掲げるパブリックマインドと、誠実で温かく、人を大事にする社風に魅力を感じて入行。以来、現部署において投融資にかかるミドルバック業務全般に従事。つねに“先回りして行動すること”、“臨機応変に対応すること”を心がけながら、主体的に業務の幅を拡大し続けている。

画像:小林 彩香

投融資案件実行の肝となる
ミドルバック業務とは?

―― 投融資部店のミドルバック業務とは、どのようなものなのですか?

一言で言えば、フロント担当者とペアになり、投融資案件遂行のための一連のプロセス管理を行う業務です。DBJ内ではPCD(Process Control Desk)と呼ばれ、具体的には、契約締結や資金実行のために必要となる手続き全体を、そのスケジュール管理とともに担っています。DBJの投融資案件はカスタムメイドで提供されることが多く、あらゆる案件の基盤を支えるミドルバック業務がDBJの金融力を支えていると言えます。

―― 企業金融第3部が担当しているのはどのような業種なのですか?

商社、小売・食品、物流、リース業界が主なお客様です。当部は幅広い業界を担当していますので、コロナ禍に対応するための資金繰り支援もあれば、ビジネス拡大に向けた投融資もあり、多様な案件を手がけているのが特徴です。また、ひと口に投融資と言ってもその手法は多岐にわたります。私自身、シンジケートローン、アセットファイナンス(不動産流動化案件)や外貨案件(海外案件)などの融資案件に加えて、株式取得やファンド出資といった投資案件を経験してきました。“業界×課題×ソリューション”で幅広い案件に携わるため、学びに終わりはありません。自身がステップアップし続けられる環境だと実感しています。

―― これまでどのようにステップアップしてきたのですか?

入行後、最初に担当したのはファイナンス業務の基本となる企業向け融資案件でした。契約書の作成、契約内容のシステム入力、入出金管理といった、融資に関する一連のミドルバック業務を学びました。こうして基本業務に慣れたところで、複数の金融機関が協調して融資実行するシンジケートローンも担当するようになりました。同じ金融機関というカテゴリーでも、各行で考え方や求められるルールは意外と異なるものです。融資実行に際しては、各行が協調する以上、当然ながら単独で行う融資よりも必要手続きも多くなります。お客様や他の金融機関の意向も踏まえたスケジュールや手続きへの柔軟な対応が求められ、複数の関係者と共に案件を進める難しさを感じました。また、私が担当したシンジケートローンの多くが不動産流動化案件であり、100ページを超える融資契約書が示すように、複雑なファイナンスストラクチャー・契約条件で構成されます。そうしたストラクチャーを担保するために、通常の企業向け融資とは異なる不動産登記等の必要手続きも発生します。このように高い専門性が問われる分野ですが、先輩からの指導や過去の類似案件に加え、充実した行内研修も活用しながら、幅広く深く知識を習得することができました。

このほか、2年目からは投資案件も担当しています。契約書の作成、システム入力など一連の業務フローは融資案件と一見似ているものの、契約書の構成・内容や利用するシステムは異なる上、さらに株主としての法的責任など特有の論点もあり、実際は似て非なるものです。その後は、ファンド出資など投資案件の経験値も積んでいます。DBJ業務職にボーダーはありません。自分次第で業務領域が拡大できるため、私も定期的に実施される上司とのキャリア面談においては、「これまで経験したことのない種類の案件を担当したい」と伝えるようにしています。

画像:小林 彩香

求められるのは
正確かつスピード感のある対応。

―― これまでの業務において、特に印象に残っている案件はありますか?

最近では、物流施設に関する融資案件が印象的です。それは物流施設開発プロジェクトの推進のために設立されたSPC(特別目的会社)に対するシンジケートローンで、DBJが貸付人かつアレンジャー(幹事行)として組成したものでした。アレンジャーには、他行との調整を主導し、事務手続きに関して関係各位に必要かつ適確な指示出しを行う役割が求められます。他行と直接やりとりを行うのは主にフロント担当者ですが、PCDである私にはプロセスマネジメントのスペシャリストとして「行内手続き上、このスケジュールで間に合うか?」「この書類は必要か?」といった相談が寄せられます。ここで私が間違った情報を伝えてしまうと、他行の手続きにも影響して、予定通りに資金実行が行えないという事態を招きかねません。必要工数が多い中で、いかに正確かつスピーディーに情報を伝達し、ミドルバック業務を進めるか。とても緊張感のある案件でした。

―― こうした難しさのある案件に対し、どのような工夫をしていますか?

案件を進める際には、PCDである私も案件に関わるすべての情報にアクセスすることができます。お客様や他行の担当者から日に何十通と送られてくるメールにも目を通して随時更新される情報をキャッチしながら、書類準備や手続きに関する問い合わせ対応等については、フロント担当者から依頼される前に先回りして進めておくことを心掛けています。また、先の案件では、まだDBJの中でもマニュアルが整備されていない、ややイレギュラーな対外手続きを行う必要があったため、似たような案件を調べ上げて自ら考え、それをもとに関係部署に問い合わせたりすることで、確実に業務遂行することができました。このように前例のない案件に取り組んだ際には、のちに同様の案件が出てきた場合にスムーズに手続きを進められるよう、獲得したノウハウを整理し、部署のナレッジとして蓄積させていくことも意識しています。

―― どのような時にやりがいや達成感を感じますか?

つい先日、先ほどお話しした物流施設が完成し、チームメンバーと一緒に見学に行きました。実際に自分の目で見た最新鋭の物流施設は、想像以上に機能的かつおしゃれで、施設内にはなんと託児所まで併設されていました。私たちが普段何気なく使っているネットショッピングを支えているのは、その裏側にあるこのような大型物流施設。自分が取り組んでいる業務が、人々の便利な生活に繋がり、社会の役に立っているのだと改めて実感しました。

さらに、見学時にはお客様が施設を案内してくださったのですが、こうした場面では改めて「お客様」の存在をより強く意識することができます。PCD業務という自分の仕事がDBJらしい金融ソリューションの実現を確かに担い、目の前のお客様に少しでも価値を提供できたのだということは喜びであり、やりがいです。

画像:小林 彩香

知識が増え、経験を重ねるごとに
夢のある仕事であることを実感。

画像:小林 彩香

―― 今はどのようなことに注力していますか?

海外案件に試行錯誤しながら取り組んでいるところです。最近では、オランダにある穀物メジャーの1社が発行する外国債券をシンガポールのディーラーを介して取得するという案件があり、契約関連書類がすべて英文であることに加えて、国外への出納手続きも複雑で、これまで経験してきた国内の投融資案件とは勝手が異なりました。海外の法律についても理解しておく必要があるなど、ハードルの高さを感じることもありましたが、だからこそ、海外案件に関する一連のプロセスマネジメント業務を習得したいという思いで日々邁進しています。ほかには、部署のPCD業務全体を俯瞰して円滑化することにも気を配っています。というのも、私は現在PCDチームの中でちょうど真ん中の年次であり、最もバランスよく全体を見ることができる立場だと考えているからです。実践的な業務のスキルを身につけるだけでなく、このようなマネジメント能力を身につけていくというのも重要なことなのではないかと思い、努めているところです。

―― 中長期的にはどのような挑戦をしていきたいですか?

私が新人の頃よりお世話になってきた先輩が真っ先に思い浮かびます。まさにPCDのプロフェッショナルと言える方でした。何を聞いても即座にわかりやすく教えてくれ、またその教え方も、単に答えを与えるというのではなく、マニュアルの読み方や解釈の仕方から説明するというもので、そのおかげで自ら考える力が身についたと感じています。そして、様々なカスタムメイドの案件が検討・実行されるこの部において、部内のあらゆる人が困ったらその先輩に救いを求めて相談に行く場面を何度も目にしました。高品質でフレキシブルなDBJの業務基盤を体現する姿はまさに私のロールモデルです。ただ、DBJの業務基盤を担うかたちとしてはPCD業務もあれば全社のコーポレート機能など様々です。PCD業務を極めていくのも面白いと思いますし、全く知らない世界に飛び込んでみたいという好奇心もあります。

―― その根底にある想いは?

フロント担当者が、案件の意義や社会的なインパクトについて目を輝かせながら共有してくれ、私自身もその想いに共感できるので、その夢の実現に向かって何か私にも貢献できることはないかと、成長意欲を絶やさずに業務に取り組むことができています。DBJの根幹を支えるミドルバック業務は、堅確な業務遂行が求められるがために、一場面だけを切り取ると、時に地味な作業に思われるかもしれません。しかし、自分の目の前の業務の先にはチームメンバーがいて、お客様がいて、社会があって、そのフィールドは国内にとどまらず世界にまで広がっているというように理解できると、とても夢のある仕事だと感じられます。DBJに広がる様々な夢の一番の理解者となれるよう、責任感とプロフェッショナリズムを大切に、知識やスキルを着実に身につけながらキャリアを積んでいきたいと思っています。