海外トレーニー
欧州におけるESGの先進的な取り組みを学び、
日本経済の活性化につなげたい。
Moeko Maeda
前田 萌衣子
DBJ Europe Limitedトレーニー
※取材当時
2014年入行 業務職
世界金融の中心都市ロンドンにあるDBJ Europeに、2022年5月から赴任しました。私はこれまで、航空機ファイナンスの分野を中心にミドルバック業務からフロント業務まで経験してきましたが、既存の環境の外に出ることで視野を広げ、成長したいという想いから、業務職で二人目となる海外トレーニーに挑戦しました。DBJ Europeではフロントチームに在籍し、現地にいるからこそ見える景色や潮流から最大限学び、実務に還元する心持ちで日々の業務に臨んでいます。
DBJ Europeの役割としては、ESGなどにおける欧州の先進的な取り組みに学び、DBJ本店に情報・知見を還元することや、欧州域内の顧客とのリレーション強化や現地マーケットの動向把握を担い、今後一層の拡大が見込まれるDBJの海外ビジネスのサポートを行うことなどが挙げられます。中でも私は、空港・航空関連の融資業務を担当し、民営化が進んでいる英国空港業界事情や航空業界のESGに関する施策や最新動向などについて学び、日本へその知見を発信しています。
英国では、ウクライナ危機などを背景とした歴史的なインフレ、相次ぐ首相交代、その後の景気後退という状況の中で経済動向は激変しています。その影響で、既存取引先空港のリファイナンス案件のプロセスが大きく遅延するという事態に直面しました。DBJとして与信判断を行うにあたり、現地マーケットの動向を詳細に把握すべく、リレーションを活かして各方面からの情報収集を行い、本店と連携しつつ無事に案件をクローズできたことは、いまの時代にここでしか得られない貴重な体験として強く印象に残るとともに、私の自信にもつながっています。
こちらでは顧客のカウンターパートとして交渉を行う機会が多く、また拠点における人数が少ないことから、一人ひとりが持つ役割と与える影響が大きいと感じます。常に意見を求められる環境に身を置くことで、DBJとして何をすべきかを自分の頭で考え、オーナーシップを持って案件を進めていくマインドが醸成されるとともに、価値観が異なれば、課題解決のアプローチも大きく変わることを実感し、多様な観点から物事を思考する重要性を改めて認識しています。欧州におけるESGの先進的な取り組み事例を見ると、日本の後れを痛感します。そうした中で、長期的視点から公益を考えることを使命とするDBJこそが、全行的にESG分野の取り組みを一段と加速させていくべきだと考えています。私自身、DBJ Europeで得た海外市場での学びを、日本経済の活性化につなげられるよう、今後一層尽力していきたいです。