赤道原則への対応

赤道原則採択の背景

当行は、企業理念「金融力で未来をデザインします~私たちは創造的金融活動による課題解決でお客さまの信頼を築き、豊かな未来を、ともに実現していきます~」に基づき、良質なリスクマネーの供給と独自のナレッジの創造・提供を通じて、わが国産業の国際競争力強化や地域の成長に貢献してまいります。

また、この企業理念に則り、お客さま及び社会の課題を解決し、日本と世界の持続的発展を実現するべく、サステナビリティ基本方針を定め、投融資一体などの特色を活かしたビジネスモデルに基づく事業活動を通じて、経済価値と社会価値の両立の実現を目指しております。

これらの企業理念及びサステナビリティ基本方針に則り、プロジェクトファイナンス等の与信判断プロセスにおいては環境・社会リスクの特定、評価、管理により明確な指針をもって取り組まなければならないと考え、2020年7月に赤道原則を採択いたしました。

赤道原則とは

赤道原則(Equator Principles(EP))とは、金融機関が大規模なプロジェクトに融資を実施する場合に、プロジェクトが自然環境や地域社会に与える影響に十分配慮して実施されることを確認するための枠組みです。

当行は、赤道原則に基づき、環境・社会リスクの特定と影響評価を行った上で、リスクと影響の大きなプロジェクトに関しては、事業者に対してリスクと影響の緩和に向けた対応を求めて参ります。

赤道原則の適用案件

赤道原則は、以下の金融商品・業務に対して適用されます。

地域 全世界
業種 全業種
事業形態 ① 新規プロジェクト
② 既存プロジェクトの拡張(環境‧社会に影響をもたらす可能性がある場合)
金融商品‧業務(金額要件等) プロジェクトファイナンス プロジェクト総額10百万米ドル以上
プロジェクトファイナンス・アドバイザリーサービス(FA業務) プロジェクト総額10百万米ドル以上
プロジェクト紐付きコーポレートローン 以下の3つの要件を全て満たす案件
i. 総借入額の過半が特定のプロジェクトに向かい、かつ、当該プロジェクトの実質的な支配権(Effective Operational Control)を顧客が(直接的または間接的に)有する
ii. 総借入額と当行のコミット額(シンジケーション組成もしくはセルダウン前)がそれぞれ50 百万米ドル以上
iii. 貸出期間が2年以上
ブリッジローン 貸出期間2年未満で、上記要件を満たすプロジェクトファイナンス、もしくはプロジェクト紐付きコーポレートローンによってリファイナンスされることを意図したもの
プロジェクト紐付きリファイナンス、プロジェクト紐付き買収ファイナンス 以下の3つの要件を全て満たす案件
i. 当該プロジェクトが過去に赤道原則のフレームワークに基づいて融資されている
ii. プロジェクトの規模あるいは目的に重大な変更が無い
iii. 融資契約書の調印時点でプロジェクトが完工していない

当行における赤道原則の運営体制

当行は、赤道原則の採択にあたり、環境・社会リスクの評価及び配慮状況を確認する環境社会評価室を新設しております。

赤道原則を踏まえた環境・社会リスクの特定と影響評価プロセスを定めた行内手続に則り、営業担当部がお客様から受領した案件情報を基に一次的なスクリーニング評価を実施し、環境社会評価室が案件の環境・社会リスクの特定と影響評価を実施いたします。

当行における赤道原則の運営体制 当行における赤道原則の運営体制

環境・社会リスク評価の実施

営業担当部及びストラクチャードファイナンス部(環境社会評価室)は、お客様から受領した案件情報について、事業者による環境・社会への配慮が、赤道原則が求める水準を満たしているか否かを確認する環境・社会リスク評価を実施します。

環境・社会リスク評価に際して、まずは赤道原則の原則1に従い、斯かる案件の潜在的な環境・社会に対するリスクと影響の大きさに応じて、以下のカテゴリーを付与いたします。

カテゴリー 定義
A 環境・社会に対して重大な負の潜在的リスク、または、影響が及ぼす可能性があり、そのリスクと影響が多様、回復不能、または前例がないプロジェクト
B 環境・社会に対して限定的な潜在的リスク、または、影響を及ぼす可能性があり、そのリスクと影響の発生件数が少なく、概してその立地に限定され、多くの場合は回復可能であり、かつ、緩和策によって容易に対処可能なプロジェクト
C 環境・社会に対しての負のリスク、または、影響が最小限、または全くないプロジェクト

付与したカテゴリーに応じて、赤道原則の原則2~10に従い、当行はお客さまに対して赤道原則が求める環境・社会への配慮が為される事を融資契約における誓約事項として設定し、その遵守状況を確認いたします。

赤道原則の原則2~10が求める事項は、例えばカテゴリーAもしくはBが付与された案件では具体的には以下の通りです。

原則2 環境・社会アセスメントの実施
原則3 適用される環境・社会問題関連法規制、許可制の遵守
原則4 環境・社会マネジメントシステムの構築、環境・社会マネジメントプランの策定(必要に応じて赤道原則アクションプランも策定)
原則5 ステークホルダー・エンゲージメントの実施
原則6 苦情処理メカニズムの構築
原則7 独立した環境・社会コンサルタントによるレビューの実施
原則8 赤道原則の遵守に関連する誓約条項(コベナンツ)の設定
原則9 独立した環境・社会コンサルタントによるモニタリングと報告
原則10 情報開示と透明性の確保

行内研修体制

赤道原則の概念及び環境・社会影響評価に係る行内プロセスに対する理解を醸成するため、営業担当部を主な対象とした複数回の行内研修を通じて、行内の環境・社会への配慮に対する意識の向上に一層努めていく方針としております。