金融用語集

金融に関する用語を50音別とアルファベット別にまとめています。是非ご利用下さい。

やらわ行

優先出資にかかる持分を有する者。

特定目的会社の特定出資以外の資本のことであり、利益配当や残余財産分配について特定出資に優先する。一方、資本としての性質を持つため、特定社債・特定CPの償還には劣後する。

資金調達構造について全額をプロラタ・パリパスとせず、元利金返済を優先するトランシェと劣後するトランシェとに分けることによって、金利は低いものの償還確実性の高いトランシェと、償還確実性は低くなるが金利が高いトランシェを作り出し、投資家のさまざまなリスク・リターンプロファイルに対応させ、資金調達の円滑化を図る。一部のローンの劣後化は、シニアローン(優先ローン)に対する信用補完措置として機能する。

プロジェクトの誕生から終了まで、つまり、計画、施設の設計、建設に始まり維持管理、運営、事業終了までのトータルに渡り必要なコストのこと。略してLCC。施設の設計から維持管理、運営までを一括して民間事業者に発注することによりライフサイクルコストの低減が可能になることは、PFIを実施するメリットの一つである。

ランプ・サム契約は、工事完成リスクをプロジェクトの施工業者に対して転嫁するための手法で、請負契約時に対象プロジェクトの建設代金を確定する方式である。スポンサーにとってはコスト・オーバーランを防げるメリットがあるが、業者側で予備費等を多く設定するため契約額は割高となる傾向にある。

ストラクチャー上のリスクに関する法律面からのデューディリジェンス。倒産隔離や担保権の有効性、契約の有効性、関連法制との適法性等、ストラクチャー上法的に疑義が残る点等につき、弁護士による意見書を取得する。信用度評価には必要不可欠な資料であり、ローン契約の中で貸出人の満足する水準の法律意見書の提出を貸出前提条件として規定しておく例も多い。

「損害賠償額の予定」の項を参照。損害賠償額の予定当事者があらかじめ債務不履行の場合の損害賠償の額を約定していることを、損害賠償額の予定といい、プロジェクトファイナンスにおいてはよく見られる条項である(ex.「工事請負業者の責めにより運転開始日が遅れた場合には、工事請負業者は運転開始日の遅延一日あたり○○円を事業会社に支払うものとする。」)。Liquidated Damagesともいい、略して「リキダメ」とも呼ばれる。

ある事業を公共が直接行う場合は、その事業に係るリスクをすべて公共で負担することになる。これに対して、PFIにおいては公共と民間事業者との間でリスク分担を行うことで、一定のリスクを事業者側に負わせることが可能となる。リスク移転における基本は「各々のリスクを最も適切にコントロールできるものがリスクを負担する」ことであり、「可能な限り多くのリスクを民間事業者側に移転する」ということではない。

移転されたリスクを金銭的価値に換算すること。VFMの評価においては、実際のコスト負担に定量化されたリスクが加味されることになる。英国では工事費の増嵩等に関する過去のデータの蓄積から、事業に伴うリスクの確率、影響額を定量化した上で、統計的な手法等を用いて各リスクの金銭的価値を試算している。しかしながら、我が国においてはリスクに関するデータの蓄積がないため、リスクの定量化は今後の課題である。

事業において想定され得るリスクを、公共と民間事業者とで分担すること。リスク分担については、実施方針等においてリスク分担表の形式で示されることが多い。リスク分担における原則は「各々のリスクを最も適切にコントロールできるものがリスクを負担する」ということであり、「可能な限り多くのリスクを民間事業者側に負担させる」ということではないことに注意すべきである。

借換えのこと。償還期日の半年~2年前に、リファイナンスアレンジャーがリファイナンス計画を策定し、償還期日までにリファイナンスに関するローン契約のクロージングを済ませることで、リファイナンス手続が完了する。なお、リファイナンスが完了しなかった場合に備え、テイル期間を設けて売却手続を定めておくのが通常である。アセットファイナンスにおいて、元本の償還のための資金調達を如何に図るかは極めて重要。

「ノンリコース」の項を参照。ノンリコース(Non- Recourse)リコースとは遡求を意味する。融資対象プロジェクトにつき、その返済を親会社の保証に依存(=遡求)することなく、子会社であるSPCが当該事業から生み出す収益及びプロジェクト資産のみに依存することをいう。リミテッドリコースもほぼ同義である。プロジェクトファイナンスでは、ステップインライト(介入権)を金融団が行使できるよう、事業会社が有する債権、契約上の地位、株式等はすべて金融団が担保として取得する。

英国のPFI事業者選定手続において、公共からの公示に対して応募してきた事業者に関し、技術能力、経験、資金力等に関する一般的な基準をもとに事前審査を行った結果作成される入札参加者リスト。ロングリスト作成の後、専門的かつ具体的な観点からさらに事業者の絞込みが行われ(ショートリスト(Short List)の作成)、最終的な事業者の選定が行われることになる。

「還元利回り」の項を参照。還元利回り純収益(NOI)を元本に変換する際に用いる利回り。すなわち、純収益=元本×還元利回り。不動産の鑑定評価(Valuation)の際に、その不動産から生じる純収益を、還元利回りで割れば、その不動産の評価額が算出される。キャップレートともいう。(例)純収益が毎年120億円、キャップレートが6%とすると、その資産価値(Value)は 120 ÷ 6%= 2,000億円。